【日本の孫・徳永ゆうき】朝ドラやミュージカル、バラエティでも大活躍する演歌歌手が誕生するまで

2022.5.24

演歌界期待の新星として、2013年にデビューした徳永ゆうき。NHKのど自慢でグランドチャンピオンを獲得するほどの歌唱力に加えて、近年ではNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」をはじめとしたドラマや映画、バラエティ番組に出演するなど、マルチな才能を発揮しています。今回は、徳永が演歌歌手としてデビューしてから現在までの経歴に加えて、徳永自身が持っている魅力についてご紹介します。

演歌歌手デビューまでの道のり

まずは、徳永がどのように演歌歌手としてデビューするまでを見ていきましょう。

演歌に囲まれた幼少期

幼少期の徳永

徳永は、1995年2月20日に大阪府大阪市で誕生しました。家の中では演歌や歌謡曲が常に流れている環境だったそうで、祖父や両親だけでなく、親戚みんなで集まって歌って踊るといったことが頻繁にあったそうです。その影響もあって徳永も自然と歌うようになっていき、祖父と父親が歌う楽曲のレパートリーはほとんど歌えるようになりました。

また、祖父と一緒に大相撲を観戦することも好きで、小学生の男の子の中では渋い趣味を持っていました。

レコード会社からのスカウト

演歌歌手デビュー当時の徳永

演歌・歌謡曲に囲まれて育った徳永は、中学生の頃に両親に連れられ、関西の奄美関連郷友会で歌を披露しました。この時に披露した歌が同郷者の間で評判になり、2011年には地元・大阪で開催された「NHKのど自慢」でチャンピオンを受賞。2012年に開催された「NHKのど自慢チャンピオン大会」では大川栄策の『はぐれ舟』を披露し、グランドチャンピオンを受賞しました。この時にレコード会社から声がかかり、徳永が18歳となった2013年に『さよならは涙に』で全国デビューを果たしました。

『さよならは涙に』は沖縄県石垣島出身であるBEGIN・比嘉栄昇が手掛けた楽曲で、同じ南の島にルーツを持つ同士が関わる楽曲となっています。

演歌歌手デビューから現在に至るまで

18歳という若さで演歌歌手デビューした徳永。ここからはデビューから現在に至るまでを見ていきましょう。

ジャパンエキスポに演歌歌手として初参加

2014年7月、フランスのパリで開催されたジャパンエキスポ2014に出演。当イベントはヨーロッパ最大の日本文化・エンターテインメントの祭典で、演歌歌手として参加したのは徳永が初めてのことでした。

日本の心を歌う徳永の演歌は、フランスのテレビ局から取材を受けるなど現地で高い注目を浴びました。

さまざまなメディアで才能を開花

2014年9月に出演した「THEカラオケ★バトル 歌の異種格闘技戦 2時間スペシャル」では準優勝。同年の第56回日本レコード大賞ではセカンドシングル『平成ドドンパ音頭』で新人賞を受賞するなど、演歌歌手として着実に実績を積んでいきました。

また、歌唱力だけでなくトーク力の高さにも定評がある徳永は、2015年に自身初の冠ラジオ番組「徳永ゆうき 元気に出発進行〜!」をはじめ、バラエティ番組にも数多く出演しています。特に自身が愛してやまない鉄道を取り上げた番組では、他の出演者に負けず劣らずの情熱で魅力を伝えています。

米津玄師『Lemon』をカバーし一躍話題に

2018年に出演した「演歌の乱~ミリオンヒットJポップで紅白歌合戦SP~」では、米津玄師の『Lemon』をカバー。圧倒的な歌唱力と歌に対する姿勢が注目され、若者を中心に認知度を広げました。
現在は自身のYouTubeチャンネル「TOKU channel」で、レミオロメンの『3月9日』やスピッツの『チェリー』などJ-POPをカバーした動画を積極的に公開しています。

徳永ゆうきの魅力

演歌歌手としての活動に加えて、J-POPの楽曲を積極的にカバーする姿勢を併せ持った徳永ですが、実は彼の魅力はこれだけではありません。ここからは徳永の魅力についてご紹介します。

安定感抜群の歌唱力

徳永の魅力としてまず挙がるのが、確かな歌唱力です。デビュー曲である『さよならは涙に』では自身の持ち味であるこぶしを少し利かせたのびやかな声を存分に生かしており、その歌唱力の高さに驚いた方もいるのではないでしょうか。

さらに、2020年に発表した『車輪の夢』では、郷愁をさそう爽やかな歌声を披露しており、演歌を披露している時とはまた違う一面を見せてくれます。王道の演歌だけでなくJ-POPも見事に歌い上げる徳永の歌唱力に魅了されたファンたちがYouTubeのMVに対して多くのコメントを寄せています。

「演歌の良さ」を伝え続ける情熱

幼少期から演歌・歌謡曲に囲まれて育った徳永は、デビュー当時から「若者と演歌の架け橋になる」という情熱をもって活動し続けています。

2021年に埼玉・ガーデンホテル紫雲閣 東松山で開催された「クリスマス・ディナー&ライブショー」に徳永が出演した際は、「演歌歌手になりたい!演歌歌手カッコいい!と思ってもらえるような歌手を目指したいです。演歌界はもう終わるんじゃないかと言われがちですが、毎年若い子が出てきているので、そうじゃないよということをしっかりアピールしたいですね」と語っており、温厚な性格の中にも「演歌を若い世代にもっと広めていきたい」という情熱を秘めている点も、徳永の魅力のひとつです。

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演歌歌手だけではない!俳優としても活躍

演歌歌手としての活動はもちろん、徳永はドラマや映画、舞台に出演する俳優としての顔も持っています。

2020年のNHK連続テレビ小説「エール」に出演した際は『鉄道歌唱』に合わせ、アナウンスや指パッチンなどの特技を披露し、2021~2022年に放送されたNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に出演した際は、川栄李奈演じる3代目ヒロイン・ひなたの同級生でガキ大将的な存在の役を演じました。映画では、2018年に公開された「バケツと僕!」で親に捨てられた軽度の知的障害をもつ少年を演じるなど、幅広い役柄を演じています。

2016年には舞台「Vamp Bamboo Burn」(企画:劇団☆新感線 脚本:宮藤官九郎)に出演し、主演の生田斗真と共演。2021年にはミュージカル「銀河鉄道999 THE MUSICAL」に出演し、車掌役を演じました。

趣味・鉄道への愛情の深さ

徳永は「鉄道マニア」としても知られており、鉄道の写真を撮影するいわゆる「撮り鉄」を趣味としています。撮影した鉄道たちは自身のSNSで公開しており、電車マニアのフォロワーから毎回多くのコメントが寄せられています。車掌の口調や発車音のモノマネも得意で、阪神電鉄や小田急電鉄のモノマネをテレビ番組やステージなどでたびたび披露しています。その趣味が高じて、電車ゴッコ世界大会の親善大使や道南いさりび鉄道の特別応援隊員に就任しています。

また、鉄道に対する愛情の深さから『恋は難読駅名』『渋谷節だよ青春は!』など鉄道にまつわる持ち歌もあります。

トーク、演技、歌唱力。あらゆる才能を開花させた演歌歌手

幼少期から演歌・歌謡曲に触れてきた徳永は、確かな歌唱力とトーク力、演技力で存在感を発揮しています。メディアに引っ張りだこな徳永ですが、「若者と演歌の架け橋になる」という情熱のもと、これからもさまざまな才能を見せてくれるでしょう。

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