一条貫太が東京・下北沢で初のワンマンコンサート開催 父・一條克成と初共演、約1000曲のリクエストから厳選したカバー曲とオリジナル曲の全25曲を披露!

2022.8.29

歌手の一条貫太が27日、東京・北沢タウンホールで自身初のワンマンコンサート「一条貫太2022コンサート〜歌いまくる一条貫太〜」を開催した。

“平成生まれの「昭和なボイス」!!”のキャッチフレーズで、2018年『ふたりの始発駅』でデビューを飾った一条。7月に発売された新曲『でっかい東京』では、心機一転、演歌ではなくフォークタッチの曲調に挑戦し、先月には初めてのフォークライブを開催。ギター弾き語りやサックス演奏など、着々と新境地を開拓している。
一条はレコード収集が趣味で、演歌・歌謡曲に関する知識量はマニアと言っても過言ではないほど。そのあふれんばかりの演歌・歌謡愛は、一条の“演歌力”に現れており、噛めば噛むほど味がある、昔懐かしの“男のド演歌一直線”な姿に定評がある。

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一条にとって初のワンマンコンサートとなる今回は、ミュージシャンである父親の一條克成との共演が実現。一条のオリジナル楽曲のほか、ファンからリクエストがあった楽曲の中から一条が厳選した昭和歌謡の数々を“歌いまくる”という、ファンと共に作り上げるスペシャルステージとなった。

一条は公演前、父親の一條克成とともに取材に応え、「東京で初めてのワンマンコンサートをやるというのは、腹をくくって“やるぞ!”という熱量があります。皆さん一人ひとりに言葉が届くよう、訴えかけられるように歌っていきたいと思います!」と意気込みを語った。

今回のコンサートの目玉である父親との共演については「家では日常茶飯事」とのことで。「僕がギターを弾いて父がベースを弾くというのは、実家では日常茶飯事の光景です。いつも通りなんですが、だんだんと緊張してきますね。いつも家でやっているものをお届けできたらと思います」と笑顔を見せた。

また、一条は今回のコンサートに向けて取り組んだことを聞かれ、「2020年のコロナ禍の前から“東京でコンサートをやりたいね”というお話がありました。そのときから、地元の市が運営しているジムに通っております。筋力を鍛えたり、走ったりしています。身体面を強化して、体調管理に気をつけていました」と明かしていた。

今回のコンサートの見どころについては「今回は親子共演があり、東京で開催するということもあり、東京ならではのコンサートということで、ファンクラブの皆さんにリクエスト曲を募集しました。すごい数のおハガキやお便りが届きまして、一人一曲などのルールがなかったので、数えたら1,000曲ぐらいのリクエストが送られてきました。今回はそのリクエストにお応えしたものを中心に構成されております。皆さんで作り上げられるコンサートになったと思っています!」と語っていた。

この日のステージは第5弾シングル『酒場の花』、第4弾シングル『いのちの花』で幕を開け、会場に集まった270人のファンは思い思いにペンライトを振って一条を出迎えた。一条は冒頭の挨拶で「今日は一条貫太初めての東京公演ということで、たくさんの方が駆けつけてくださりありがとうございます。バーチー(千葉)の方では結構コンサートをやらせていただいていますが、今日は初めての東京公演ということで、気合を入れて最後まで歌わせていただきたいと思います!」と気持ちを引き締めると、会場は大きな拍手で応えた。

この日の構成の中心になっているファンからのリクエスト曲のコーナーが始まり、水前寺清子『いっぽんどっこの唄』野口五郎『甘い生活』新沼謙治『ヘッドライト』を、持ち前の歌唱力で伸びやかに披露した。

つづいて、父親の克成さんがステージに登場、この日の目玉である親子共演が実現した。「僕の父とやらせていただきたいと思います。アマチュアの頃は僕がギターを弾いて父がベースを弾いてやっていました。僕は中学のころから、年齢よりも上に見られていて、よく父と兄弟と言われていました(笑)。アマチュア時代を思い出して歌ってみたいと思います」と話し、克成さんがベースを弾き、一条がギターの弾き語りで、布施明『シクラメンのかほり』森進一『北の螢』を披露した。

そして「7月20日に初めてフォークタッチの歌を発売させていただきました。『でっかい東京』といいます。東京で歌わせていただくのは初めてですので、盛り上がっていきたいなと思います。いきますよ、皆さん!」と威勢よく客席に声をかけると、最新曲『でっかい東京』を熱唱。つづいてギターの弾き語りで『男の友情』、第3弾シングル『男の夜曲』を続けて披露した。

弾き語りを披露した後は“海メドレー”と題して、一条のセカンドシングル『やんちゃ船』北島三郎『漁歌』を力強く熱唱。そして一条が“尊敬する歌手の1人”と語り、デビューのきっかけにもなった井沢八郎『あゝ上野駅』『男傘』を情感たっぷりに歌い上げた。コンサートの前半は、一条のファーストシングル『ふたりの始発駅』を熱唱して締めくくった。

休憩後、茶色のスーツに身を包んだ一条がステージに登場。志を胸に秘めた男の姿を「桃太郎」の生きざまになぞらえた『桃太郎一代記』『走れ!桃太郎』で、後半のステージが始まった。

一条は「リクエストの中でも多かったのはB面の歌を歌ってほしいというものでした。最近はA面を歌うことはあってもB面を歌う機会がなかなかないので、カップリングのとっても良い曲を聴いていただきたいと思います」と語り、『潮風列車』『北の流れ星』を披露した。

この日のコンサートには、北海道や青森、富山など遠方から駆けつけているファンがおり、一条は「わざわざお忙しい中、本当にありがとうございます!」と、改めて会場に集まったファンに感謝の言葉を送る一幕があった。「続いての3曲は北海道メドレーということで、この歌からお聴きください!」と、布施明『霧の摩周湖』北原ミレイ『石狩挽歌』『北海の満月』を熱唱した。

一条は「今日お集まりの皆さん、一人でも欠けてしまったら今日のコンサートは成り立たないと思います。ですから、今日来てくださった皆さん、そして遠く離れていてなかなか会えない方もいらっしゃいます。その方にも“届け!”という思いで歌わせていただきました。本当にありがとうございました!今年の日本作曲家協会音楽祭で、皆さんのおかげで奨励賞を受賞することができました」と語り、後半ラストの曲として、今年1月に発売されたシングル『旅路の先に』を哀愁たっぷりに歌唱した。

万雷の拍手のなか一条がステージに再登場すると、「僕の夢の一つは、地元も大事ですけれど、やっぱり東京で勝負をしなきゃいけないという熱い思いがありまして、ようやく実現することができました。デビューして丸4年が経ちました。来年は5周年ということになります。まだまだ未熟者でございますけれども、温かい応援をどうぞこれからもよろしくお願いいたします」と挨拶。最新曲のカップリング曲『幻想がたり』、3枚目のシングル『北海の篝火』をアンコールで熱唱した。一条の魅力がたっぷり詰まった初のワンマンコンサートは、大盛況の中幕を閉じた。

一条は、7月に発売した新曲『でっかい東京』「初めて挑戦したフォークタッチの歌」と紹介。「演歌・歌謡曲というと、僕たちの世代が聴いてくれなかったりということがありますが、この曲は、同級生やちょっと上の世代の方に聴いていただけると反応がとても良いです。僕たちと同じような世代にも、幅広い世代に聴いていただきたいと思っています。歌詞の内容は、演歌・歌謡曲を含めて共通なのかなと思いました。でっかい夢を持って上京した男性が、なかなか夢を掴みきれずにいる心情を歌っているので、演歌・歌謡曲を通して同じような思いなんだと改めて気づきました。いろんな方に、特に同世代の方に聴いていただけるように頑張りたいと思います!」と意欲を見せた。

一条は9月9日(金)に埼玉・越谷サンシティホール、2023年1月9日(月・祝)には地元である千葉市民会館でのワンマンコンサートを控えている。デビュー5周年を前に、着実に“演歌力”を身につけている一条のさらなる活躍に期待したい!

セットリスト

M1 酒場の花
M2 いのちの花
M3 いっぽんどっこの唄
M4 甘い生活(オリジナル歌唱:野口五郎)
M5 ヘッドライト(オリジナル歌唱:新浜謙治)
M6 シクラメンのかほり(オリジナル歌唱:布施明)
M7 北の螢(オリジナル歌唱:森進一)
M8 でっかい東京
M9 男の友情
M10 男の夜曲
M11 やんちゃ船
M12 漁歌(オリジナル歌唱:北島三郎)
M13 あゝ上野駅(オリジナル歌唱:井沢八郎)
M14 男傘(オリジナル歌唱:井沢八郎)
M15 ふたりの始発駅
M16 桃太郎一代記
M17 走れ!桃太郎
M18 潮風列車
M19 北の流れ星
M20 霧の摩周湖(オリジナル歌唱:布施明)
M21 石狩挽歌(オリジナル歌唱:北原ミレイ)
M22 北海の満月
M23 旅路の先に

E1 幻想がたり
E2 北海の篝火

一条貫太『でっかい東京』

発売中

品番:CRCN-8492
価格:¥1,350

【収録曲】

1.でっかい東京
2.幻想がたり
3.でっかい東京(オリジナル・カラオケ)
4.幻想がたり(オリジナル・カラオケ)

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