木村徹二が東京・渋谷でデビュー前のお披露目公演 父・鳥羽一郎、兄・木村竜蔵も応援に駆けつけ、その歌声に太鼓判!

2022.10.17

歌手の木村徹二が13日、東京・渋谷のGARRET udagawaでデビュー・コンベンション・ライブを開いた。

父は演歌歌手の鳥羽一郎、兄はシンガーソングライターの木村竜蔵、そして、叔父が山川豊という、歌い手として十分なポテンシャルを持つ木村徹二。兄とは兄弟ポップデュオ“竜徹日記”として長年活躍し、歌唱力を鍛えながらステージ経験を積んできた。期待の新星といえる木村徹二「ガツンと響く! アイアンボイス!!」というキャッチフレーズを掲げ、2022年11月16日(水)に『二代目』でデビューすることが決まった。

デビュー曲『二代目』は、兄の木村竜蔵が作詞・作曲を手掛けた純演歌。演歌歌手として活躍する父・鳥羽一郎へのリスペクトを主軸に、“いつか父を超えてやる”という意気込みを込めた。

木村はこの日行われたコンベンション・ライブで『二代目』を初披露。集まったメディア関係者の前で、デビュー前とは思えないような安定した歌唱力を披露した。

歌い終わると、父・鳥羽一郎がステージに登場。「こんにちは、鳥羽一郎です。……以上です」と、会場の雰囲気を和ませた後、「まだデビューはしておりませんけども、その前にお披露目ということで、大勢の皆さまにお集まりいただいてうれしく思います。
40年前に私がデビューしてお披露目したときのことを忘れもしません。ザ・キャピタルホテル 東急という一流のホテルで、金屏風が後ろにあるようなところで記者会見を開きました。マスコミの皆さんは3人ぐらいしか来ておりませんでした。あとはレコード会社の皆さんばっかりで、そんなデビューの発表会をやらせていただきました。
のちに『兄弟船』が皆さんのご支援で形になったときに、作詞家の星野哲郎先生に言われたことが、頭をふっとよぎりました。『鳥羽一郎、お前の船出は寂しい船出だったね』、そんなことを言われたことを今、思い出しました。木村徹二、『二代目』という歌でデビューをいたします。良い歌か悪い歌かは皆さんのご判断によりますけども、一生懸命頑張ると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」
と挨拶した。鳥羽の隣で、木村は父の言葉を真剣な面持ちで受け止めていた。

デビューする心境を聞かれた木村は「もともと音楽活動は兄と一緒に6年ぐらいやってきました。今回は演歌ということで、兄との活動とは違うジャンルでソロデビューすることになりました。演歌は小さい頃から聴いていましたし、演歌を歌うのも聴くのも好きでした。いつかこういう形で出られたらいいなと思っていました。兄と音楽活動を続けていく中でいろいろな経験をさせていただき、機が熟したというか、本当にこのタイミングだなと思えるタイミングでデビューすることができてうれしく思います」と語った。

そして、デビュー曲『二代目』について「この曲は兄(木村竜蔵)が作詞・作曲を担当しております。兄はもともと演歌で何曲かいろんな方に曲を提供していることもあったので、その点に関しては、僕は信頼を寄せていました。詞に関しては、兄にとって初めての演歌の詞を書きました。どんな歌詞にしようかと考えていましたね。『二代目』の歌詞はガツンと頭に訴えかけてくるような、ストレートで素直な歌詞になっていると思います。メロディーも昔ながらの懐かしい、男らしい力強い演歌になっていますので、両方を楽しんでいただけたらと思います」と語った。

鳥羽からデビューに向けてアドバイスはあったのか聞かれた木村は「父からデビューに向けてのアドバイスというのはなく、『分かっていると思うけど、大変な世界だからな』とそっと背中を押すようなお話をしてもらいました。歌唱的な部分では、小さい頃からこう歌った方がいいというのはまったくありませんでした。父は音楽的な話を家ではしないタイプなので、どちらかというと芸能界の人間性、やっていく上での厳しさを小さい頃から言われていました。『俺はたまたま売れたから、こうやって飯を食えているし子育てもできている。ほとんどはそうはいかないし、本当に厳しい世界だから。やるんだったら売れるようにやれ、売れないでダラダラやるならやるな』と小さい頃から言われていました」と明かした。

鳥羽は木村の魅力を「こぶしの回し方」だと明かし、「歌がうまい下手ではなくて、聴いているとこぶしが心地いいんですね。こぶしの回し方が子どもの頃から心地よかったです。これだけは練習しても、誰かに教わることではなくて、生まれつきかなとそんな気がします」と語った。

取材後、80人のメディア関係者が集まる中、1時間にわたりコンベンション・ライブが開かれた。木村はデビュー曲『二代目』をはじめ、カップリング曲の『つむじ風』を初披露、そして、父・鳥羽一郎のヒット曲『カサブランカ・グッバイ』武田鉄矢が作詞を手掛けた鳥羽の楽曲『一本道の唄』を熱唱した。

その後、ゲストとして『二代目』の作詞・作曲を手掛けた兄の木村竜蔵が登場し、弟・徹二との音楽活動の歩みを「僕がずっと引っ張ってもらっていました」と明かした。「父が鳥羽一郎ですので、二世と言えば、何か悪いことをしなきゃいけないのかなぁと思うんですけど……」と続けると、徹二「やめなさいよ、やめなさい(笑)」とツッコミ。木村竜蔵「僕らはまれに見るクリーンな二世と言いますか、どこに出しても恥ずかしくない二世になるので……」と会場の笑いを誘い、兄弟漫才のような息のあった掛け合いを見せていた。

そして、木村竜蔵は弟・徹二との音楽活動の原点を振り返り、「僕はもともとソロで活動していて全然売れなかったので、弟の力を借りようと思いました。大学卒業のタイミングで『ユニットをやらないか?』と声を掛けて活動が始まりました。演歌の節回しがすごく上手だと兄ながら思っていたので、いつか弟が演歌でソロデビューしたら面白いんじゃないかなと、始めから思っていましたね」と明かした。

また、木村竜蔵『二代目』の制作エピソードについて、「レコード会社の社長さんに『徹を演歌でどうですか?』と話をさせていただいたときに、父親が鳥羽一郎であることを踏まえて作品を作りたいと思っていました。いわゆる二世は親の名を隠したがったりもするのですが、われわれはどちらかというと才能がある二世ですので(一同笑)、全然名前を出すのは恥ずかしくないというか、実力もありますので、だったら『二代目』と分かりやすい方が伝わりやすいんじゃないかなと思いました。僕は長男で父の姿を見て育ち、二代目という方は企業の社長さんとかたくさんいらっしゃると思います。二代目の社長さんがたくさん応援してくれるかなという思いで作りました」と、ジョーク交じりに明かした。

そして、竜蔵は弟の徹二に向けて「一番というよりは唯一無二と言いますか……。ナンバーワンにならなくていい、オンリーワンになればいい(一同笑)」とエールを送った。

ライブ終盤、ステージに再度登場した鳥羽は「(徹二の)演歌はいいね。いいと思うよ」とエールを送り、徹二は「大先輩ですし、父親としてもそうですけど、あまり褒められることがこれまでなかったので、嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ちですね」と明かした。すると、鳥羽は「良いものは良いんだよ」と太鼓判を押していた。

鳥羽は、作曲を竜蔵が手掛け、作詞を武田鉄矢が手掛けた鳥羽の楽曲『一本道の唄』について、「『一本道の唄』のデモテープは徹二が歌って、『こういう歌ができました』と武田さんに送ったら『これは誰が歌ってるの?』という反応がありました。お墨付きかどうかは分かりませんけれど(笑)」と明かした。また、鳥羽は竜蔵の歌唱力について「歌うのが“得意じゃない”わけじゃない、下手なんだよ(笑)今風の歌は歌えるけど、演歌は無理だね。徹二でよかった」と笑いを誘った。

その後、徹二は鳥羽とともに、鳥羽のヒット曲『兄弟船』を歌唱し、鳥羽はそっと徹二の背中を押してステージを降りた。徹二は「演歌に関してはほぼ父親の歌しか聴いてきませんでした。父親と山川豊さんの歌をずっと聴いて、ここまで育っていますので、やはり思い描く理想像や目標とするものは、自然と父親の歌っている姿が目標にあると思います」と語った。

そして「本当にここまですくすくと育ててくれた母親と父親に感謝の言葉を送りたいと思います。素人でステージに立ったこともない僕を大学生のときにピックアップしてくれた兄に感謝の気持ちでいっぱいです。それがなければおそらくここに立てていません。活動をする中でもたくさんいろんなことがあって、相談できるのは妹で、いいアドバイスをくれたりしたので、家族に支えられてこの場に立てていることに、家族みんなに感謝の気持ちでいっぱいです。
今年31歳になりますが、歌い手としてはかなり遅いデビューになります。このタイミングでのデビューを快く引き受けてくれたクラウンミュージックさん、日本クラウンさんは、本当にご英断だと思いますので(笑)、貢献できるように頑張っていきたいと思います!」と感謝の気持ちを語った。

最後に、徹二は今後について「まずは(名前を)皆さんに知っていただくというところでございます。父親の名前がどうしても先行して出ていくと思います。良い意見も悪い意見もあると思います。今まで父のことを隠してきた分、演歌でのデビューでは前面に父の名前を隠すことなく出していますので、いろんな意見が聞かれると思います。いろんな意見を耳に入れつつ、こういう業界なので、歌が良くて、声が良くて、曲が良くてという人でないと、何をしても残れないと思います。どんな状況でもとにかく自分の歌を、自信をもって歌っていって、『木村徹二のお父さんが鳥羽一郎なんだ』、と連想するのが逆になれば良いなと思って頑張っていきます。よろしくお願いいたします!」と、あふれんばかりの熱意を込め、ステージを締めくくった。

父・鳥羽一郎の骨太な演歌の継承者となる木村徹二。2023年のブレイクなるか、これからの活躍に期待したい!

木村徹二『二代目』

2022年11月16日(水)発売

品番:CRCN-8522
価格:¥1,400

【収録曲】

1.二代目(作詞:木村竜蔵/作曲:木村竜蔵/編曲:遠山 敦)
2.つむじ風(作詞:麻 こよみ/作曲:木村竜蔵/編曲:遠山 敦)
3.二代目(オリジナル・カラオケ)
4.つむじ風(オリジナル・カラオケ)

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