石原詢子が「アコースティックライブvol.3~バースデースペシャル♪」を開催 デビュー35周年と誕生日をファンと共にお祝い!
歌手の石原詢子が12日、東京・吉祥寺のスターパインズカフェで「アコースティックライブvol.3~バースデースペシャル♪」を昼夜2回にわたって開催した。この日は石原本人の誕生日で、内容が異なる2公演となった。
昼公演の第1部はテーマを“オリジナルソング”とし、初春らしく梅の柄の着物を着て、自身のオリジナル曲だけを披露。ライブはNHK「お江戸でござる」のエンディングテーマとなった『花暦』から華やかに幕を開けた。続いて、吉幾三作曲で石原自身の故郷について書かれた『濃尾恋歌』を歌唱した。ここで石原が挨拶を行い、子供の頃は自身の誕生日は元旦と一緒に祝われていたことや、これまではひっそり誕生日を迎えていたものの、今年は新型コロナウイルスの感染対策をした上でやっとライブができること、デビュー35周年のアニバーサリーイヤーを「皆さんと一緒に祝いたい」といった喜びの気持ちを語った。
そして、デビュー当時を振り返って、時系列に沿って客席に楽曲を届けるコーナーへ。まずはセカンドシングルの『あなたにとまれ』を披露。何十年ぶりかとなる、ライブではあまり披露していない曲ということもあり、会場からは喜びの拍手が起こった。続いてのカップリング曲ながらファン人気の高い『月見草』はギターメインのアレンジに生まれ変わり、会場をアコースティックの世界に引き込んだ。次に披露したのは『夕霧海峡』で、両親との別れを経験し“この歌でこの世界で生きていく覚悟を決めた”という、自身のターニングポイントともなった楽曲を情感たっぷりに歌い上げた。その後、石原の代名詞とも言える“しあわせ演歌”の『きずな酒』を歌唱した。感染対策で声は出せないものの「遠慮なく手拍子してくださいね」と観客をいざない、会場が笑顔にあふれ、まさしく幸せな温かい空気に包まれた。
「やっぱり生はいいよね!」という観客のかけ声に反応した石原は「私、耳が良くて“地獄耳”って言われるの。耳もいい、目もいい、顔もいい!?」と笑いを誘った。
会場は温かい雰囲気のまま、ライブは中盤へ。『おもいでの雨』と『通り雨』をメドレーでしっとりと歌い上げ、続く『ふたり川』では、観客から自然と手拍子が生まれ、雰囲気も一転、会場が一体となって盛り上がった。
詩吟の家元でもある石原が、予定にはなかったものの朱熹が書いた「偶成」を風格たっぷりに吟じた。本編ラストを飾ったのは、最新シングルの『予感』。自身のデビュー記念日に、自身初のデジタルシングルとしてリリースされた楽曲だ。「このコロナ禍で心身ともに疲れた皆さんを優しく包み込む楽曲になりますように」という願いを込めて歌唱、万感の思いを胸に温かい拍手の中ステージを下りた。
鳴りやまないアンコールの拍手のなか、再び登場した石原は、アコースティックライブを行うキッカケとなった楽曲『ただそばにいてくれて』を歌唱した。この曲は古内東子作詞・作曲によるもので、ファン人気も高く「いつも“そばにいてくれて”ありがとう」という思いを込めた、自身も大切にしている一曲だ。そしてラストには、内なる激しい情念を歌う『雪散華~ゆきさんげ~』を力強くドラマチックに歌い上げ、拍手喝采のなか笑顔で手を振り、約75分にわたるステージに幕を下ろした。
夜公演となる第2部はテーマを“Jun’s STORY”とし、幼少期から自身に大きく影響を与えた楽曲を時系列に沿って選曲した、音楽旅行のような構成。着物で登場した1部とは打って変わって、石原はクールな雰囲気の黒のロングドレスに身を包んで登場した。自身の生まれた1968年にピンキーとキラーズが歌い大ヒットした『恋の季節』で幕開けし、会場は溢れる手拍子とともに冒頭から大きく盛り上がった。
続いて披露したのは、小学生の時に初めて買ってもらったレコード『およげ!たいやき君』。そして、この曲は外せない、自身が歌手への道を志すきっかけとなったと語る『津軽海峡・冬景色』。詩吟・揖水流の家元の長女として生まれ、家元である厳格な父親の反対を押し切って上京したこともあり、この曲は自分を奮い立たせる大事な1曲だという。
厳しい父親が仕事で不在の間、テレビの音楽番組を観ること、こっそりラジオ放送を聴くことが楽しみだったと話し、少女時代の思い出がよみがえるという楽曲をメドレーで披露。『時の過ぎゆくままに』『雨の慕情』『まちぶせ』『19:00の街』『聖母たちのララバイ』と70年代中盤から80年代前半の珠玉の名曲を、リスペクトを込めて歌い上げた。そして、上京後、アルバイト先のコンビニエンスストアの店内の有線放送でよくかかっていたというレベッカの『フレンズ』をオリジナルアレンジで情感たっぷりに歌い切った。
上京時に父親から出された3つの条件(新聞配達、自活、実家に毎日電話をする)のうち、一番最初に破ったのは“実家に毎日電話をすること”だった。何日も電話がなく、心配に思った父は岐阜から上京し石原の住むアパートへ。小さなアパートの部屋で父とふたり、その時にテレビに映った吉幾三を見て、父からかけられたのは“この人のように心に届く歌手になりなさい、目標を達しなさい”という言葉だった。今は亡き父とのエピソードを語り、吉幾三の『酔歌』を涙ながらに歌唱した。ラストは石原のデビュー年、チョー・ヨンピルが歌い歌謡界で大ヒット、石原もよくカラオケで歌っていたという思い出の『想いで迷子』を歌唱、自身の音楽歴史をたどったステージは幕を閉じた。
会場の鳴りやまないアンコールの拍手の中、この日のライブために作ったオリジナルTシャツに着替え再び登場、原点であるデビュー曲の『ホレました』を披露。そして最後は新曲の『予感』を熱唱した。同楽曲は元々1994年にアルバム曲として収録され、アコースティックライブで披露したことをきっかけに、ファンからの根強い人気を受けてシングルリリースされた。石原の“今”を感じることのできる1曲だ。
ライブ終了後、石原は「1部ではたっぷり“しあわせ演歌を”お届けできて、2部では生まれてからデビューするまでの当時の思い出が走馬灯のようによみがえってきて、両部ともとても楽しく歌うことができました。たくさんの皆さんにお祝いしていただいて思い出に残る誕生日になりました。ありがとうございました。今年はデビュー35周年という節目の年ですので、できること・やれること・やりたいこと、積極的にあらゆることにチャレンジし、新たな扉を開いて引き出しをたくさん作っていきたいと思います!引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします」と語った。
この日の公演のアーカイブ配信は1月18日(水)23:59まで(販売受付期間は18日20:00まで)。ライブ終演後には『ただそばにいてくれて~Acoustic Version~』のミュージックビデオがYouTubeで公開された。いつもそばにいてくれるという石原の愛猫「だいず」と「きなこ」の成長を追ったシーンで構成されたスペシャルバージョンとなっている。
セットリスト(1部)
M1 花暦
M2 濃尾恋歌
M3 あなたにとまれ
M4 月見草
M5 夕霧海峡
M6 きずな酒
M7 おもいでの雨
M8 通り雨
M9 ふたり川
M10 予感
E1 ただそばにいてくれて
E2 雪散華~ゆきさんげ~
セットリスト(2部)
M1 恋の季節
M2 およげ!たいやき君
M3 津軽海峡・冬景色
M4 時の過ぎゆくままに
M5 雨の慕情
M6 まちぶせ
M7 19:00の街
M8 聖母たちのララバイ
M9 フレンズ
M10 酔歌
M11 想いで迷子
E1 ホレました
E2 予感
配信チケットはこちら:
1部:https://eplus.jp/sf/detail/3742800001-P0030001
2部:https://eplus.jp/sf/detail/3742810001-P0030001
石原詢子『ただそばにいてくれて~Acoustic Version~』Music Video
石原詢子『予感』
好評配信中
1.予感 (New Vocal Version)(作詞:岡田冨美子/作・編曲:川口 真)
2.予感(オリジナル・カラオケ)
配信リンクはこちら:https://lgp.lnk.to/0F9RBBHe
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