水森かおり、東京・渋谷で開催のメモリアルコンサートを独自レポート! 原田龍二とのデュエット曲初披露、「同年代の人と演歌の架け橋になりたい」
歌手の水森かおりが9月25日、東京・渋谷のLINE CUBE SHIBUYAで「水森かおりメモリアルコンサート 〜歌謡紀行〜」を開催。10月23日(水)発売の俳優・原田龍二との新曲『モナムール・モナミ~愛しい人よ~』を初歌唱したほか、全45曲を披露した。
“ご当地ソングの女王”の愛称で親しまれ、デビュー30周年を迎えた水森かおり。この日のコンサートは、デビュー記念日の9月25日に行う毎年恒例のメモリアルコンサートで、全国各地からファンが駆けつけ会場は満席となった。
公開リハで『三陸挽歌』、そして新曲『モナムール・モナミ~愛しい人よ~』を初歌唱!
開演前に報道陣向けの公開リハーサルと囲み取材に応じた水森。最新曲『三陸挽歌』を披露した後、10月23日(水)発売の新曲『モナムール・モナミ~愛しい人よ~』を俳優・原田龍二とともにムードたっぷりに歌唱した。
水森は、30回目のデビュー記念日を迎えた心境を「ついにこの日が来たなという気持ちです。25周年記念のメモリアルコンサートはコロナ禍でできず、それから約5年が経ちました。今日から30年目に入るというのは、そこからずっと今日まで、毎日大切に過ごして歌ってきたので、晴れ晴れしい気持ちです」と笑顔を見せた。
そして歌手生活30年を「あまり30周年という自覚はないです。2003年が紅白歌合戦の初出場の年で、そこからはものすごく早く感じています。30年と聞くと、もうそんなに経ったんだというのが正直な気持ちです。今振り返ると、お客さんが3、4人だった時でも、お客さんから頑張る力をもらって明日も歩いて行こうと思い、挫折したり悩んだりしても、今度は10人のお客さんが待っててくださって、その積み重ねで今日があるので、無駄な日はないんだと感じます」と振り返った。
「同年代の人と演歌の架け橋になりたい」
今後の飛躍について、水森は「毎日が精いっぱいなので、これからも同じように、でも幸せな気持ちで、“今日も幸せだったな、明日も頑張ろう”というふうに眠りにつける、そんな毎日が続いていくといいな」と頬を緩ませた。
そして水森は「私はデビュー当時、同年代の人たちと演歌を結びつけられる架け橋のような歌い手になりたいというのが一つの目標でした。演歌は遠い存在に感じるかもしれないけど、水森かおりの歌を通じて、ああいうのもいいなって思ってもらえたらと思っていました。今年51歳になり、同年代の方が一緒に楽しく聴いていただけるような、そういう世界を届けていきたい」と新たな決意を語った。
毎年恒例のメモリアルコンサートでは、今年4月に亡くなったブライダルデザイナーの桂由美さんがデザインした華やかなドレスを着用する水森。「桂先生は毎年、このメモリアルコンサートに足を運んで見届けてくださっていましたが、今日もきっとどこかで観てくださっていると思います。先生の素敵なドレスの素晴らしさを皆さんに見ていただけるように頑張ります」と追悼の思いを込めた。
さらに水森は、俳優の原田龍二とデュエットで“密着ダンス”を披露した新曲『モナムール・モナミ~愛しい人よ~』について「大人のラブソング」と紹介。
「観てくださる皆さんにインパクトを与えられたらと思い、谷村新司さんと小川知子さんのデュエット曲『忘れていいの -愛の幕切れ-』のような、ドキッとする振り付けにしました。水森かおりの楽曲の中でも、ここまで色っぽい歌は初めてです。皆さんにドキドキしていただきたい」と目を輝かせた。
またこの日披露の、石川県輪島市の朝市を舞台にした2008年の紅白出場曲『輪島朝市』について尋ねられた水森は「お正月の震災から、現地の輪島の皆さんと密に連絡をとりながら、どういう状況なのかというのは常に耳にしていました。今回は“出張朝一”という、輪島の名産をロビーで販売する企画を予定していましたが、道路が通行止めになっているので、来られないとのことでした。胸が痛みますが、また皆さんと笑顔で再会できる日を楽しみに、自分ができることで応援していきたい」と思いを込めた。
NHK紅白歌合戦21回連続出場を果たしている水森は、大みそかへの意気込みを聞かれると、「紅白歌合戦という大きな舞台を一年間の目標として、スタッフの皆さんと一丸となって頑張っています。応援してくださっている皆さんへの恩返しが紅白出場だと思っています。まだまだ気持ちを引き締めて頑張っていきたい」と熱意を込めた。
満員の客席を前に、コンサートは最新曲『三陸挽歌』からスタート!
この日のメモリアルコンサートは、水森が今年1月にリリースした最新曲『三陸挽歌』を熱唱して幕を開けた。水森はまず、満席の客席に向けて「ついに水森かおり、今日で30年目に突入いたしました。今日のメモリアルコンサートは、1曲1曲皆さんの心にお届けできるように一生懸命頑張ります。最後までお付き合いください」と元気よくあいさつした。
司会の西寄ひがしによる合図で、客席から「おめでとう〜!」と30周年を祝福する声がかけられると、水森は「ありがとう!皆さんのおかげで30年を迎えられました」と感無量の様子を見せた。
トークで客席を楽しませた後には、水森がNHK紅白歌合戦の舞台で毎年新曲を披露していることから、初出場曲『鳥取砂丘』を皮切りに、紅白出場曲のうち19曲を年代順に一挙に歌唱。情感を込めて丁寧に歌い上げる水森に、客席から大歓声が上がった。
水森はこれまでの紅白出場を振り返り「皆さんに応援していただいた作品を紅白歌合戦で、毎年その年の新曲で歌わせていただけることに喜びを感じます。“今年の紅白はこれをやってください”と言っていただけるのはありがたいこと。もう何でもやりますという気持ちで、皆さんに楽しんでいただけるようなパフォーマンスをやらせていただけるのはありがたいことです」と喜びを噛み締めた。
コンサート中盤には、昭和歌謡曲の黄金時代を築いた先輩歌手にリスペクトを込めて、森昌子の『せんせい』をはじめ、桜田淳子の『わたしの青い鳥』、山口百恵の『プレイバック Part2』『いい日旅立ち』などを披露。
そして、この日発売の最新アルバム『歌謡紀行23~三陸挽歌~』の収録曲から『渡月橋から』、八代亜紀が生前歌う予定で、水森が引き継いた楽曲『海の子なれば』(作詞:武田鉄矢)を歌唱した。
その後は『宗谷本線 比布駅』や『鹿児島パラダイス』などのカップリング曲&アルバム収録曲メドレーを歌唱しながら客席をラウンド。ファンたちとの交流をたっぷりと楽しみ、客席は笑顔に包まれた。
あっという間にコンサートは終盤を迎え、デビュー曲『おしろい花』や、水森の伸びやかな歌唱力が際立つ人気曲『東尋坊』『鳴子峡』を感情豊かに歌い上げた。
情熱的なデュエット曲『モナムール・モナミ〜愛しい人よ〜』を初歌唱!
会場が熱気に包まれる中、水森は原田龍二とのデュエットで、10月発売の新曲『モナムール・モナミ〜愛しい人よ〜』を初歌唱。原田と身体を寄せ合う“密着ダンス”を披露し、観客を沸かせていた。
水森は改めてファンに感謝を伝え、「今日から30周年に突入しましたが、シングルも毎年欠かさず発売させていただいています。本当に幸せです。デビュー当時は30年目の自分はどんなふうになっているのか想像できませんでした。これから先、1日1日を大切に40年、50年と歌っていきたいです。大好きな歌の道をまっすぐに進んでいきたい」と語り、会場からは万雷の拍手が送られた。
この日のコンサートの締めくくりには、昨年の紅白歌合戦で話題を呼んだドミノ倒しチャレンジを再現。
水森が歌唱する『日向岬』に合わせて舞台上に設置された1400個のドミノが倒れていき、ゴール箇所に置かれたスイッチがドミノで押されると、水森の衣装が瞬時に白いドレスに変わるという驚きの演出に、観客から歓声が上がった。
最後まで観客を楽しませる見どころが盛りだくさんだったコンサート。水森は約3時間にわたって全45曲を披露し、ステージは幕を下ろした。
デビュー30周年を迎え、「同年代の人と演歌の架け橋になりたい」と新たな決意を見せた水森かおり。彼女の今後の活躍に期待したい。
セットリスト
M1 三陸挽歌
M2 鳥取砂丘
M3 釧路湿原
M4 五能線
M5 熊野古道
M6 ひとり薩摩路
M7 輪島朝市
M8 安芸の宮島
M9 松島紀行
M10 庄内平野 風の中
M11 ひとり長良川
M12 伊勢めぐり
M13 島根恋旅
M14 大和路の恋
M15 越後水原
M16 早鞆ノ瀬戸
M17 水に咲く花・支笏湖へ
M18 高遠 さくら路
M19 瀬戸内 小豆島
M20 九十九里浜
M21 せんせい
M22 天使も夢見る
M23 ひと夏の経験
M24 中学三年生
M25 わたしの青い鳥
M26 プレイバック Part.2
M27 哀しみ本線日本海
M28 いい日旅立ち
M29 越冬つばめ
M30 渡月橋から
M31 海の子なれば
M32 宗谷本線 比布駅
M33 湯西川
M34 房総半島 吹く風まかせ
M35 遠州灘
M36 北陸ひとり旅
M37 宇和島 別れ波
M38 鹿児島パラダイス
M39 おしろい花
M40 東尋坊
M41 鳴子峡
M42 モナムール・モナミ〜愛しい人よ〜
M43 三陸挽歌
M44 明日への扉
M45 日向岬
水森かおり『モナムール・モナミ〜愛しい人よ〜』
2024年10月23日(水)発売
品番:TKCA-91591
価格:¥1,500(税込)
【収録曲】
1.モナムール・モナミ~愛しい人よ~(作詞:円香乃/作曲:中崎英也/編曲:伊戸のりお)
2.ロンリー・チャップリン(作詞:岡田冨美子/作曲:鈴木雅之/編曲:D.O.C)
3.モナムール・モナミ~愛しい人よ~ (オリジナル・カラオケ)
4.ロンリー・チャップリン (オリジナル・カラオケ)
5.モナムール・モナミ~愛しい人よ~ (半音下げカラオケ)
6.ロンリー・チャップリン (半音下げカラオケ)
水森かおり『歌謡紀行23~三陸挽歌~』
2024年9月25日(水)発売
通常盤
品番:TKCA-75230
価格:¥3,300(税込)
【収録曲】
1.三陸挽歌
2.水に咲く花・支笏湖へ
3.霧降高原
4.九十九里浜
5.横須賀ラスト・ラブ
6.輪島朝市
7.ひとり長良川
8.渡月橋から
9.ブルーナイト神戸
10.安芸の宮島
11.ひとり薩摩路
12.メープル街道
13.海の子なれば
14.鳥取砂丘
初回限定盤
品番:TKCA-75225
価格:¥3,700(税込)
【収録曲】
CD
上記CD収録曲と同じ
DVD
『三陸挽歌』ミュージックビデオ
『三陸挽歌』字幕入りカラオケ
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