パク・ジュニョン“日本と韓国の架け橋”という夢にまた一歩近づいた昨年に続き、2023年は新曲『渇いた街』で、「そこんとこ、よろしくです!」

2023.1.11

日本デビュー10周年の節目となった前曲『銀閣寺』が好セールスを記録し、ノリにノッている“ジュニー”ことパク・ジュニョンが新曲『渇いた街』をリリース。ロックンロール演歌という新境地を開いた前作に続き、パンチの効いたリズムに切ないメロディを乗せて男の未練を歌うノリの良い曲だ。2022年はコンサートも充実し、デビュー以来の夢である「日本と韓国の架け橋」を一歩ずつ実現させてきたジュニー。その韓国では2020年以降、若者の間で“K-演歌=トロット”が大ブームになっている。日本の若者にももっと演歌を聞いてもらいたい──さらなる抱負を胸に2023年へ発進するジュニーにたっぷりと話を聞いた。


──『銀閣寺』の勢いのまま放つ『渇いた街』。ロックンロール演歌でまたもやファンをノリノリにしそうですね。

今まではバラード系が多かったので、アップテンポなレパートリーが増えてうれしいです。コンサートでまだ一緒に歌ったりできない分、『銀閣寺』ではみなさんリズムに乗って体を揺らしたり手拍子をしたりと盛り上げてくださって。『手拍子のしすぎで手が真っ赤になっちゃった』とおっしゃる方もいて、もう感謝しかないですね。

──甘い癒しボイスが持ち味のパクさんですが、新曲では男っぽさがグッと増しています。カラオケのアドバイスをいただけますか?

作曲の徳久広司先生の受け売りですが、Aメロはリズムが引き立つように、語尾は伸ばしすぎずキレよく。Bメロは曲調がグッと切なくなるので“泣き”を入れて。そしてサビはシャウトするくらい、気持ちを乗せて歌うとカッコよくキマると思います。

──サックスのイントロやリズムのノリが80年代に大人気だったチェッカーズを彷彿とさせます。

チェッカーズさんの『ジュリアに傷心』は、韓国でも『Oh, my Julia』としてカバーされて大ヒットしました。僕も2022年のコンサートで歌いましたが、この時代の曲は覚えやすくて、“聞いてよし、歌ってよし”なんですよね。『渇いた街』にもそんな魅力がギュッと詰まっているので、たくさんの方にカラオケで楽しんでいただきたいです。

──2022年はさまざまな形態でコンサートを行いました。お忙しい1年だったのでは?

ほぼ仕事しかしませんでした(笑)。でも長いことみなさんに会えなかった分、こんなにたくさんの“家族や仲間”がいることを再確認して、力をもらえた1年でもありました。デビュー当時の初心に戻って、キャンペーンやミニライブなどで全国のみなさんに早く会いに行きたいです。来年はもっとコロナがおさまってほしいですね。

──オン/オフはできていますか?

気持ちをオフにするにはお風呂です。韓国には湯船に入る習慣がないので、日本に来てすっかり家風呂にハマってしまいました。入浴剤もいろいろあって楽しいですよね。この間、純烈さんの入浴剤をゲットしました。入浴剤が溶けると純烈さんのメンバーのマスコットが出てくるんです。でもたくさん買ったのに、小田井(涼平)さんだけまだ出てきていなくて。(小田井が純烈を卒業する)2022年中になんとかコンプリートしたいです。

──海水魚の飼育が趣味だそうですね。インドア派ですか?

家で何かを作ったりするのが好きです。会報やグッズのデザイン、パソコンで動画編集とか。ちなみにパソコンも自作です。秋葉原やネットでパーツの値段を比較して、少しでも安くハイスペックなパソコンを作るのが楽しいです。

──秋葉原に行けばパクさんに会えるかも!?

けっこう出没しています(笑)。最近は秋葉原にもかなり韓国人観光客が戻ってきましたね。回転寿司屋さんに行列を作り、アニメグッズをうれしそうに買っているのを見ると『みんな我慢していたんだ』って思います。僕も日本語をアニメで覚えたオタクなので、その気持ちがすごくわかります。

──日本人も早く、のびのびと韓国に行きたいと思っています。

だいぶ前にファンのみなさんと僕の出身地である釜山に行ったことがあって、『また連れて行って』という声もたくさん届いています。みなさんをお連れしたいお店がいっぱいあるんですよ。『おいしいでしょ?』と言いながら、みなさんと釜山名物のデジクッパを一緒に味わいたいなって。あともうちょっとですよね、きっと。

──韓国と言えば、日本の演歌に似た“トロット”というジャンルが若者にブームだそうですね。

演歌と“トロット”は曲調も似ていてルーツも同じだと思います。“トロット=K-演歌”と紹介していた日本の情報番組もありました。ブームのきっかけはトロットの頂点を目指すオーディション番組。そこからたくさんの歌手が人気者になりました。たぶんその番組で初めてトロットを聞いた若者も多かったと思います。ポップスやダンス系のK-POPの人気に押されてトロットが低迷していた時期も長かったですから。

──そのトロットがなぜ再注目されたのでしょうか?

純粋に『いい曲はいい』ってことだと思います。これまで若者が触れる大衆メディアでトロットが取り上げられたことはほとんどなかった、つまり聞く機会がなかったから届かなかっただけで、聞けばその良さがわかる。聞いてみて、『いいね!』ということになったのだと思います。

──日本の演歌界の状況にも似ていますね。メディアの仕掛けも必要なのかもしれません。

歌手自身が歌を届ける工夫をすることも大事だと思っています。たとえば今の若い人はあまり長い動画を視聴しないですよね。TikTokとかYouTubeのショート動画とかで歌の印象的なワンフレーズを切り取って、それが拡散していく形でヒットする曲も増えています。僕としては、演歌や歌謡曲はフルでじっくり聞かないと魅力のすべてが伝わらないと思っているので、そこにはちょっとジレンマもあります。でもショート動画で拡散するのも1つの方法だと思います。

──ショート動画ではキャッチーな振り付けも肝です。パクさんはダンスもお上手なので、SNSを上手に活用できそうですね。

それは僕の宿題ですね。SNSは戦略というより、楽しんでやれるといいなと思います。『渇いた街』には“胸にぽっかり開いた穴”を表現した振り付けがありますので、みなさんも振りコピーをしてくださるとうれしいです。

──『渇いた街』を携えて、2023年はどんな年にしたいですか?

2022年は名古屋で行われた『韓国フェスティバル』に呼んでいただいて、おかげさまで『日本と韓国の架け橋』という夢にまた一歩近づくことができました。日本で活動するK-演歌歌手の1人として、日本の若者にもっと演歌を聞いてもらえるように頑張っていきたいです。何より『渇いた街』はノリのいい曲なので、みなさんとこの曲を通して楽しく過ごしたいです。そのためには何より健康が大事。みなさん、どうぞ健康に気をつけてください。そこんとこ、よろしくです!

──「そこんとこ、よろしく!」ってなんですか!?

レコード会社が作ってくれた『渇いた街』の紹介資料にこのフレーズが書いてあったんです。僕もどういう意味なのかよくわからないのですが、これを聞くとなぜかウケる方が多いので、使わせてもらおうと思っています(笑)

パク・ジュニョン『渇いた街』

定価:1,400円(税抜価格 1,273円)

Aタイプ

品番:KICM-31088

【収録曲】

1.渇いた街
2.終わりに出来ない
3.渇いた街(オリジナルカラオケ)
4.渇いた街(一般用カラオケ半音下げ)
5.終わりに出来ない(オリジナルカラオケ)
6.終わりに出来ない(一般用カラオケ半音下げ)

Bタイプ

品番:KICM-31089

【収録曲】

1.渇いた街
2.あやまりたいのさ
3.渇いた街(オリジナルカラオケ)
4.渇いた街(一般用カラオケ半音下げ)
5.あやまりたいのさ(オリジナルカラオケ)
6.あやまりたいのさ(一般用カラオケ半音下げ)

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