原田波人がつんくプロデュースの新曲『純情ホトトギス』をリリース 「今回の新曲は、聴いて、観て、参加できる楽しい作品。一緒に盛り上がってください」

2023.4.6

〝演歌Z世代〟の旗手としてフレッシュな歌声を聴かせてくれている原田波人が、4月5日に4枚目のシングル『純情ホトトギス』(c/w『紀伊国音頭』)をリリースした。作詞・作曲・プロデュースをつんくが担当。前作の『偽りのくちびる~最後の恋~』から180度テイストを変えた新曲は、つんくワールド全開のダンサブルなナンバーだ。♪ホチョチョッチョとホトトギスの鳴き声を擬音化したフレーズが印象的な表題曲と、コロナ禍が明けた後の日本を元気に盛り上げる『紀伊国音頭』で2年目に勝負をかける原田波人に、新曲への意気込みからZ世代仲間で盛り上がる意外な話題まで縦横に語ってもらった。


――新曲『純情ホトトギス』は前作とはガラリとイメージが変わって、アップテンポでつんくさんの世界観が凝縮されたユニークなナンバーになりましたね。

最初に聴いた時は衝撃的でした。これまでの僕の曲とはまったく違うテイストでしたから。最初はデモ音源で聴いたのですが、完成形よりもさらにポップで、まるでCMソングのようだと思いました。これ僕、歌えるかなと思ったのが率直な感想でした。

――最初に受けた衝撃というのは、思いがけない曲で驚いたということですか。

もう、予想もしなかった曲が来たという感じでした。前作のカップリングでシャ乱Qさんの『シングルベッド』を歌わせていただいていたので、勝手にああいうバラードが来るものだと思っていたんです。それが真逆の曲で、パンチのある曲過ぎて衝撃的でした。

――実際に歌ってみてどんな感想を持っていますか。

完成された曲は、イントロにサックスが入って少しムード歌謡的なアレンジになりましたので、デモの時より自分的には歌いやすくなったと思います。今は、2回3回と歌を重ねるごとに楽しんで歌えるようになっていますし、少しずつ自分のものになってきている実感があります。

――今作は、ストーリー性よりもノリ重視の曲です。歌うにあたって大事にしているポイントは何でしょうか。

これまでの曲は〝聴かせる音楽〟だったのに対し、今回は〝魅(見)せる音楽〟だとディレクターさんからは言われています。テンポを重視していて、ステップを踏んで振りも交えながら、まずは自分が楽しむこと。そしてその楽しさを聴いてくださる皆さんにも伝えていきたいと思っています。そのために昨年暮れからダンスも習い始めました。

――原田さんの世代では授業の科目にもあったと思いますので、ダンスはお手の物では?

いやいや、学校ではダンスは選択科目でしたので僕はやっていないんです。だから習い始めはしんどかったですね。「うわ、またダンスの時間だ、嫌だなぁ」って思いながら通っていました(笑)。最初は恥ずかしさもありましたが、でも恥ずかしがっているのをステージで見せることの方が恥ずかしいことだと言われて、そこからは殻を破って思い切って踊るようにしています。掛け声と一緒にお客様も乗ってきてくださると嬉しいです。

――「ホチョチョッチョ」~印象に残るフレーズになりましたが、歌い方が難しそうですね。

難しかったですね。僕、子どものころからずっと演歌ばかり聴いて育ってきたので、ためて歌ってしまうなど、演歌っぽく歌うくせがあるみたいなんです。つんくさんからは、「とにかく歯切れよくテンポに乗って楽しく歌えばいいから。演歌というのは考えないで新しいジャンルを切り開いていくつもりで」と言っていただきました。また、このフレーズの部分で転調して曲調がガラッと変わりますので、声の出し方も「あれ?違う歌なんじゃないの」って思われるくらい変えて歌うことを意識しました。

――他に、今回つんくさんと話した中で印象に残ったお話があれば教えてください。

ハワイにいらっしゃるつんくさんとオンラインでお話させていただく機会があって、その際になぜホトトギスだったのかと質問したんです。そうしたら、「波人にはフレッシュさを感じる。そのイメージを活かしたいと考えて、(俳句の)夏の季語であるホトトギスを持ってきた」と。そしてその季語に純情という言葉を合わせて、皆さんによりフレッシュなイメージを感じていただけたらということで『純情ホトトギス』というタイトルにしたとお聞きして、なるほどなぁと納得しました。

――カップリング曲は『紀伊国音頭』。原田さんと音頭というのもすぐには結びつきません。

なぜ音頭だったかというと、つんくさんに曲をお願いすることが決まってからスタッフの皆さんと話し合った際に、やっとコロナ禍から抜け出そうとしている今、日本中の方が盛り上がることができる音楽といったら何だろうと考えた時、「わっしょい」とか「よいしょ」って掛け声をかけられるような曲、音頭が一番テンションが上がるのではないかということになって、音頭モノを作っていただきました。

――原田さんの故郷、和歌山が舞台になっていますね。

つんくさんが和歌山を盛り上げようと作ってくださったのだと思います。歌詞に和歌山の名所や名物がたくさん出てきますが、「口づけよりチュラチュチュチュ」の後に「みかんよりもチュラチュチュチュ」、その後が「梅干しよりチュラチュチュチュ」と続くのですが、よく読むと、だんだん酸っぱくなっているんです。甘酸っぱい失恋ソングを和歌山の名物を使ってち密に計算して表現してされていて、すごいと思いました。合いの手もおじいちゃん、おばあちゃんから子どもまでいろんな人の声になっていて凝った作りになっています。

――原田さんはコロナ禍の真っ只中でのデビューでしたから、これからやっとキャンペーンなどで生歌を全国のファンに届けられそうですね。

デビューして1年、昨年はほとんど全国を回ることができませんでしたので、今年は第2のデビューだと思って頑張ろうと思います。夏に予定されているいろいろなイベントに呼んでいただいているので、全国各地にお邪魔して、つんくさんに言っていただいた〝フレッシュな歌声〟をお届けしようと思います。

――昨年10月には故郷の和歌山城ホールで、1000人を集めて初のコンサートも行いましたが、思い出に残ったのではないですか。

故郷に帰って初めてのコンサートでしたから、学生時代の担任の先生が応援に来てくださったり、歌手になるきっかけを与えてくれたおじいちゃんが泣きながら喜んでくれたり、一生心に残るコンサートになりました。

――お母様は何か声をかけてくれましたか。

母は女手ひとつで僕たち3兄弟を育ててくれたのですが、末っ子の僕は過保護かなと思うくらい可愛がってもらいました。上京した後も「食べてるの?」なんて毎日、電話をかけてきてくれるほど。そんな母から「これからは一ファンとして見守っているからね」って声をかけてもらった時、「よっしゃ、頑張るぞ!」と気持ちが奮い立ちました。母親としてではなく一ファンとしてというのは、すごく力強い励ましの言葉だったと思います。

――コンサートは歌手にとってまさに最高の〝舞台〟だと思います。これからどんなコンサートをやってみたいですか。

先日、西島隆弘(Nissy)さんの東京ドーム公演に行ってきました。コンサートで東京ドームを訪れるのは初めてだったのですが、お客さんの歓声とパフォーマンスを見た時に、死ぬまでに一度、ここのステージで歌いたいなと思いました。今回、つんくさんに曲を作っていただいて思ったんですが、若い世代も含めて全世代に焦点を当てて歌っていったら、いつかは東京ドームも夢じゃないのかなという思いを強く持ちました。

――ところで原田さんは今、20歳です。いわゆるZ世代ですが、同世代の若者に原田波人の歌をどうアピールしていけばいいと思いますか。

若い人にはとにかくSNSなどを駆使して発信することだと思います。演歌や歌謡曲って、聴く人の心情に寄り添ってくれたりストレートに響いたりする歌が多いので、きっかけさえあればどっぷりハマってくれると思いますから。逆に年配の方へはライブでポップスを歌うなどして、僕の歌に関心を持っていただくことも大事です。世代間の懸け橋のような存在になれればいいなとZ世代の僕としては考えています。

――そのために具体的にはどんな活動をされていますか。

最近はラジオ感覚で楽しんでいただけるように、YouTubeで番組を配信していますし、若い人に向けてはInstagramやTikTokでも発信しています。とにかくどこかで自分のことを知ってもらうことが大事だと思っていて、まあ、やらなくてもいいか、じゃなくてまずはチャレンジすることを目標に頑張っています。

――プライベートについてもお聞きします。原田さんのプロフィールの趣味欄を見ると「国会中継を観ること」とありますが、観ていて面白いですか。

面白いですよ(笑)。それこそしゃべりの勉強にもなりますし。時々ジョークを交えて答弁される方もいて、アドリブ力をつける参考にしています。そういったこと以外にも今の日本はどういう風に動いているのかを考えるきっかけにもなりますし、さまざまな社会問題について、切り抜き記事にだまされてはいけないという思いもあってよく観ています。

――社会問題に意識が高いのはZ世代らしいですね。

そうかもしれません(笑)。僕、彩青さんと同じ年なんですけれど、お会いした時は毎回、国家中継の話をしています。最近では放送法をめぐる問題などですね。この間、徳永ゆうきさんともご一緒させていただいて、その時も3人で、あのニュースはこうだ、ああだと語り合って楽しかったです。

――散歩も趣味だということですが、東京で散歩にいい街を教えてください。

僕は下北沢をぶらぶら歩くのが好きです。古着が好きなのでそういうお店をのぞいたりしながら。皆さん下北沢の中心に行きがちだと思いますが、ちょっと外れたところにいいアンティークのお店があったりしますので、探しながら歩くと楽しいですよ。

――先ほども話に出ましたが、Instagramでおしゃれな写真を上げていますね。写真を撮ることもお好きなんですか。

最近はデジカメにハマっています。といっても好きなのは今のデジカメではなく、昔の画質の荒いデジカメです。味があってかっこいい写真が取れるんですよ。実はまだ公開されていないのですが(3月22日現在)、『純情ホトトギス』のミュージックビデオも古いデジカメで撮りました。ちょっとレトロでいい感じになっています。

――それから原田さんといえば〝眼鏡〟ですよね。コレクションは増えましたか。

前回インタビューしていただいたのが1年前ですよね。それから5、6本は増えて15本くらいになっていると思います。それこそ下北沢に行くと変わった眼鏡が置いてありますし。最近は韓国製のトンボの眼鏡を買いました。フレームの上にトンボが付いているやつ。その眼鏡をかけて松尾雄史さんの楽屋に挨拶にうかがったら、「何それ?それが似合うの、ポポくんだけだよ」って褒めてくださったので、毎回トンボ眼鏡でご挨拶に行っています(笑)。

原田波人

――最後に2年目に突入した今年の目標とファンの皆様へ新曲のアピールをお願いします。

昨年はキャンペーンなどで全国を回ることができませんでしたが、今年は直接お会いできる機会を作ることとSNSでの発信との両方で皆様に声をお届けしたいと思っています。もちろん紅白歌合戦出場という目標はいつも頭の中に置きつつ、こつこつと頑張っていきます。また、新曲『純情ホトトギス』は聴いて、見て、参加して楽しんでいただける作品になっています。「ホチュチュッチュン」のところでは振り付けも考えていますので、ライブではぜひご一緒に盛り上がっていただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

原田波人『純情ホトトギス』MUSIC VIDEO

原田波人『純情ホトトギス』

2023年4月5日発売

品番:CRCN-8559
価格:1,400円(税込)

【収録曲】

1. 純情ホトトギス(作詩:つんく/作曲:つんく/編曲:鈴木Daichi秀行)
2. 紀伊国音頭(作詩:つんく/作曲:つんく/編曲:鈴木Daichi秀行)
3. 純情ホトトギス [オリジナル・カラオケ]
4. 紀伊国音頭 [オリジナル・カラオケ]

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