市川由紀乃、松井五郎作詩の新曲『花わずらい』で妖艶に変身 「デビュー30周年の今年は、面白おかしい一年にします!」 

市川由紀乃
2023.4.26

昨年8月に、デビュー30周年を迎えた市川由紀乃。記念すべきアニバーサリー・イヤーを彩る特別な楽曲は、安全地帯などで知られる松井五郎作詩の『花わずらい』。今までにない妖艶な世界観をファンにお届けするとともに、今年はさまざまなイベントも用意されている。歌手生活30年で初めて歌う松井五郎の曲について、デビュー30周年にかける意気込み、最近のプライベートなどについて聞いた。


市川由紀乃

——松井五郎作詩の新曲『花わずらい』は、妖艶で繊細でとても素敵な曲ですが、初めて聞いた時の印象はいかがでしたか?

松井先生とは日本作詩大賞の席でご挨拶をさせていただいたことはありますが、先生が歌詩を書いてくださったのは今回が初めてです。この曲は幸耕平先生が先に曲を作ってくださっていて、このメロディーにどんな歌詞が付くのだろうとワクワクしていました。松井先生には閃くものがあって、あっという間に歌詞を書き上げてくださったそうです。『花わずらい』というタイトルを見た瞬間に「松井先生の世界だ!」と感じました。私自身、松井先生が手がけられた安全地帯や工藤静香さんを聞いて育ってきたこともあって、すごく好きな世界観でした。

——今回、レコーディングが終わって涙したとお聞きしました。

作曲の幸先生、作詞の松井先生、編曲の佐藤和豊先生と、3人の先生方に作っていただいた世界観に、私は歌で色付けをする役割なので、最後に台無しにしてはいけないと責任の重さを感じました。レコーディングの日を迎えるまで自宅で何度も練習して、自分を追い詰めて当日を迎えました。レコーディングが終わって、いつも厳しくご指導くださる幸先生から、「最高だよ!」というお言葉をいただいてホッとしました。まず、曲をお作りになった先生方に認められないと、自信を持ってお客様に歌を届けられないですから。でも、特に今回は悔いのないようにやりたかったので、OKをいただいて一旦レコーディングが終了した後に、もう一回歌わせてほしいとお願いして、通しで歌わせていただきました。歌い終わった瞬間、涙が……30年間歌ってきて、レコーディングで泣いたのはこれが初めて。まさしく今回の楽曲は、30周年にふさわしい歌だと思いました。

——レースの扇子で顔半分を隠したジャケットも、今までにないセクシーな雰囲気です。繊細な楽曲の世界観を表現するのにレースはピッタリですね。

衣装にレースを取り入れたのは、いつも担当してくださるヘアメイクさんと、キングレコードのデザイン・スタッフのアイデアです。着物の衿にもレースをあしらって、帯揚げにもレース生地を使っています。ジャケットには写っていませんが、レースの手袋や足袋など、全身にレースを取り入れています。もしかしたら、今後のステージでこの衣装をお見せすることがあるかもしれないですね。

市川由紀乃

——先日、ミュージックビデオ(MV)の撮影を済ませたそうですが、フリも妖艶だと聞きました。

あくまでも私史上の妖艶さですが(笑)。幸先生が、「由紀乃はいくら妖艶に表現しても嫌な感じがしないから、思い切ってやってみなさい」とおっしゃいました。要するに、私に色気がないってことですけど!(笑) 目でも楽しめる楽曲にするため、フリにいろいろな所作を取り入れました。特に指先の動きに繊細な女心を表現したので、注目していただけると嬉しいです。MVも凝った方法で撮影したので、今までとは違う市川由紀乃を楽しんでいただけると思います。

——MVの解禁と新曲の発売が楽しみですね。

私自身がドキドキしています。毎日この歌を聞いて、「この曲が好き」としみじみ感じています。もちろん自分の曲は全部好きですが、今回はカップリングも含めて好きすぎて、自分の歌をここまで聞くかってくらい、ほとんど趣味で聞いています。家に帰って、手を洗って、うがいをして、テレビをつける前に曲をかけるくらい完全にハマっていますね。お客様の前で歌う時はこんな風に表現しようとか、構想を練りながら楽しんでいます。

——『花わずらい』は最初にサビが来る曲ですね。カラオケで歌うときのポイントはありますか?

実はサビが最初にくる楽曲は、30年間の歌手生活で初めてなんです。曲の中でサビの「思い」が徐々に変化してラストで絶頂を迎えますが、その時、自分にスポットライトが当たっているような気持ち良さを感じていただけると思います。歌の主人公になった気分で気持ち良く歌ってください!

市川由紀乃

——今年はデビュー30周年ということでいろいろなイベントが用意されています。秋頃にはクルーザーによる船上イベントも計画されているとお聞きしました。

誕生日に行った生配信で、見てくださっているファンの方へお知らせさせていただきました。2000年に師匠・市川昭介先生から初めていただいた楽曲『海峡氷雨』発売時に、船上イベントを行いました。「30周年を迎えた新たな船出」という思いも込めて、ファンの皆さんや日頃からお世話になっているマスコミの皆さんに来ていただいて、初心に戻って頑張ろうという船上イベントができたらと思っています。今、スタッフが水面下でいろいろと動いてくれています。

——デビュー30周年を記念して作られた特設サイトも面白いですね。

特設サイトでは、皆さんに楽しんでいただけるような仕掛けをいくつか用意しました。たとえば「開運おみくじ」。ネット上でおみくじを引いていただくと、今日の運勢と「あなたのラッキーソング」が出てきます。「今日、市川由紀乃のこの歌を聞くとラッキーなことがあります」という私からのメッセージです。また、「みんなでつくる市川由紀乃フォトミュージアム」というのもあります。これは、ファンの皆さんが撮影した私に関する写真、たとえば過去のキャンペーンで撮影した私との2ショット写真などを送っていただくコーナーです。サイトに登録していただくと、携帯からシュッと(携帯を指で擦る仕草)飛ばすだけでサイトに写真が飛ぶ「フォトシュシュ」という機能を取り入れました。

——「フォトシュシュ」という機能を取り入れたのは、歌手で初めてだそうですね。

はい! とっても手軽に写真を送ることができます。集まった写真を最終的に一枚の絵にするなど、何かの形に残したいとスタッフと相談しているところです。デビュー30周年をきっかけに、市川由紀乃という歌手を知っていただくことができたらと思いますし、ずっと応援してくださっている方には、「市川由紀乃はこれからも挑戦し続けます!」というメッセージをお伝えできたら嬉しいです。

——デビュー30周年のキーワードの一つに「面白おかしい一年にしよう」というのがありますね。

面白いことを真面目にやるのが大好きなんです。実際に「面白おかしい一年にしましょうね」と言ってくださったのが、先日、吉本新喜劇の座長を勇退された川畑泰史さん。川畑さんには昨年の舞台でお世話になりました。新型コロナウィルスが落ち着いてきた今、皆さんに笑って楽しんでいただくのが一番大切なことだと思っています。

市川由紀乃

——ブログでは、毎回「ガンバルンバ! 心穏やかに……。」と書いています。

「ガンバルンバ!」は、昨年の舞台で私の母親役を演じてくださった吉本新喜劇の浅香あき恵さんの持ちネタです。あき恵さんがYouTubeなどでいつもおっしゃる「ガンバルンバ!」がいいなと思って、「私も使っていいですか?」と許可をいただいて使っています。前は「心穏やかに……。」というフレーズで締めていましたが、「一緒に頑張りましょうね」という思いをファンの皆さんに伝えたくて、最近はこの言葉とセットで使っています。

——お忙しい毎日だと思いますが、どんなプライベートを過ごしていらっしゃいますか?

最近は過去を振り返るのが好きですね。この2、3年の携帯の写真やブログを、日記を読むような感覚で読み返しています。30周年なので「振り返りモード」なのかもしれませんね。あとは、時間を有効に使いたいと思うようになりました。今までは誰かに会いたいと思っても、いつかまた会えるとか、この映画はDVDになってから見ようとか、やりたいことを後回しにしてしまうことが多かったんです。でも、今日という日は二度と帰ってこない。そう思ったら、お休みの日に吉本新喜劇を観に日帰りで大阪へ出かけたり、銀座に映画を観に行ってお買い物をしたり、自分から友だちに連絡してお茶に誘ったりするようになりました。今までそんなに積極的なタイプではなかったのですが、芸能界と無関係の学生時代の友だちに会うと刺激がたくさんありますし、「今の世の中はこうなっている」という学びもあります。以前は、休日は一日中家に籠っていましたが、最近は早く起きてどこかに出かけたいと思うようになりました。

——最後にファンの方へメッセージをお願いします。

デビュー30周年を迎えられたのは、応援してくださっているファンの皆さんのおかげです。日頃からファンの皆さんへの感謝の思いは強いですが、この一年は、より感謝の年にしたいと思います。30周年という節目の年に『花わずらい』という楽曲に出会えたことにも、素敵なご縁を感じます。皆さんと一緒に「笑顔の一年」にしたいので、引き続き市川由紀乃をよろしくお願いします!

市川由紀乃

市川由紀乃『花わずらい』

市川由紀乃『花わずらい』

2023年4月26日(水)発売

品番:KICM-31097
価格:¥1,400(税込)

【収録曲】

1.花わずらい(作詞:松井五郎/作曲:幸 耕平/編曲:佐藤和豊)
2.名前(作詞:松井五郎/作曲:幸 耕平/編曲:佐藤和豊)
3.花わずらい(オリジナル・カラオケ)
4.花わずらい(一般用カラオケ・半音下げ)
5.名前(オリジナル・カラオケ)
6.名前(一般用カラオケ・半音下げ)

<あわせて読みたい>

市川由紀乃が千葉・習志野で「市川由紀乃30周年コンサート ソノサキノユキノ」を開催 約1400人のファンの前で2時間・全19曲を披露!
デビュー30周年を迎えた市川由紀乃、待望の新曲ジャケットとアーティスト写真を公開 作詞家・松井五郎からのコメントも!
市川由紀乃、誕生日にデビュー30周年の所信表明と新企画発表! 「まずはやってみようという気持ちで、何事にも挑んでいきたい」と抱負語る

関連キーワード