パク・ジュニョンがロックサウンド満載のカバーアルバム『THE MAN IN THE PARK』を発売中 「僕と一緒に踊ってもらえたらうれしいですね!」
1月にリリースした『渇いた街』が好評のパク・ジュニョンが、約2年半ぶりに待望のアルバムを発売した。大ヒット曲から隠れた名曲までをロックバンド風サウンドでカバーした9曲に『あやまりたいのさ』『海鳴り』のセルフカバーを加えた意欲作だ。1970~80年代の名曲のカバーに挑戦したパク・ジュニョンに、アルバムの裏話やプライベートのリフレッシュタイムについてなど、たっぷりと話を聞いた。
──約2年半ぶりのニューアルバムにかける意気込みを聞かせてください。
韓国ドラマの歌を歌った『LOVEⅡ~愛の不時着~』以来の久々のカバーアルバムでもあるのですが、今回は日本の名曲を集めました。発売後にステージで歌ったのですが、皆さんからの反響が良くてうれしいです。このアルバムには皆さんがよくご存知の曲もあれば、「この曲は初めてだわ」という曲もあるのですが、聴き馴染みのある曲から新鮮な曲まで、楽しんでいただけるアルバムになっているんじゃないかなと思います。
──今回のアルバムの企画のコンセプトは?
今回のアルバム『THE MAN IN THE PARK』は、タイトル名を直訳すると“公園の男”ですが、タイトル通り公園で運動したりしてアクティブに楽しんでいる男性をイメージさせるようなノリのいいアップテンポな曲やロック調の曲を中心に曲を集めています。
また、タイトルの『PARK』は僕の名前の“パク”でもあります。『THE MAN IN THE PARK』=“僕の中の男”という意味もあって、僕の男らしさや大人っぽさも表現しようというコンセプトでもあるんです。
──アルバム収録曲の中には、パクさんが生まれる前に発表された曲もたくさんあります。知らない曲もあったのではないですか?
そうですね、実はほとんどが知らない曲でした(笑)。今回はありがたいことに選曲にも参加させていただいたので、以前にテレビ番組で歌わせていただいたことのある曲は「自分に合うな」「いつかカバーしてみたいな」と思っていた曲も入れさせていただいたのですが、それ以外の曲は今回初めて聴いた曲でした。
──レコーディングの際に苦労した曲はありますか?
初めてレコーディングする曲はどれも苦労するのですが、今回でいえば『バージンブルー』『シンデレラ』『朝まで踊ろう』などはちょっと大変でした。3曲ともアップテンポのロックンロールなのですが、ロックのノリに慣れるまでは苦労しました。
──セルフカバーの2曲を選んだ理由は?
ディレクターから今回のアルバムのタイトル『THE MAN IN THE PARK』を聞いた時に最初に思い浮かんだのが『海鳴り』でした。海というキーワードも含めて男っぽい、大人っぽいメロディの曲なので、「今回のアルバムに合うんじゃないでしょうか」と提案させていただきました。『あやまりたいのさ』は1月に発売したシングル『渇いた街』のカップリング曲なのですが、この曲もコンセプトに合っていると思いました。アルバム収録版ではビートルズ風のアレンジでレトロ感のあるロックな感じに仕上がっています。すごく洒落たアレンジで新しさが感じられる曲になっているので、シングル盤と聞き比べてみてほしいですね。
──今回のアルバムは全体的にロック調の仕上がりですが、ロックンロールはお好きですか?
好きですね。実はこれまでは、ロックンロールを聴く機会はあまりなかったのですが、ステージで歌ってみてその良さを実感しました。みんなで楽しむ雰囲気がすごく良くて、一気に気に入りました。今回のアルバムの収録曲の中では、『嫁に来ないか』『済州エア・ポート』『バージンブルー』はステージで歌った時の皆さんの反応が特にいいような気がしています。
──完成したアルバムをお聴きになった感想は?
全体的にロックバンド風のサウンドでまとまっているので、“聴いて歌って踊れる”というコンセプトがはっきりしていると思いました。早く皆さんに聴いていただきたいと思いましたね。
全体にいい曲ばかりなのですが、中でも『済州エア・ポート』がすごく気に入っています。韓国のチェジュを舞台にしていることもあってか、韓国のトロットに近いメロディなのも胸に刺さりましたね。
──今回のアルバムにトロットの曲を入れる話はあがらなかったのでしょうか?
今回は“ロックバンド”がコンセプトだったのでトロットは入りませんでした。でも、トロットのカバーアルバムというのも面白いかもしれませんね。
韓国ではここ数年トロットの大ブームが起きていて、キム・ヨンジャさんがダンサブルなトロットを歌って大ヒットになり、若い世代からも支持を集めています。僕もトロットと日本の演歌を融合したような曲を出して、日韓両国の方々に喜んでいただけたらいいなと思っています。
でもその前に、今回のアルバムを一人でも多くの方に聴いていただき、『渇いた街』をロングヒットさせるために頑張ります。今年は後半に大きなステージがいくつか控えているので、それを成功させるのも目標ですね。
──コロナ禍の苦しい時期を抜けて、最近ではファンの前で歌う機会が増えたと思いますが、その点についていかがでしょうか?
ステージに立っていて、掛け声をいただけるようになったことは一番うれしい変化ですね。コロナ禍でこれまでは歌はもちろん、ステージでMCをやっていても皆さんに声を出していただくわけにはいきませんでした。一人でMCをしていて、皆さんの反応がわからずに戸惑った時期もありましたが、今は声出しが解禁されたのでありがたいです。僕がMCでボケたりツッコんだりした時に皆さんの反応がすぐに戻ってくると、やっぱりうれしいし、楽しいです。最近はステージから皆さんのマスクを外した笑顔も見られるようになって、以前に戻ったなと強く感じています。
──コロナが落ち着いてから、韓国には行かれたのでしょうか?
まだ行けていないんです。家族と3年以上も直接会えていないので、本当は行きたいんですけどね。実は今、母を日本に呼んで僕のコンサートを見てもらいたいなと考えています。母も3年以上僕のステージを直接見ていないので、その間の僕の成長ぶりを見てもらいたいと思っています。
最近は海外の観光客の皆さんがたくさん日本に来ているのを見るのですが、やっぱりうれしいですね。僕は河口湖町の観光大使をやらせてもらっているのですが、河口湖ステラシアターでライブをやらせていただいた時には、町に外国人観光客の方々がたくさんいらっしゃいました。僕には“日韓の架け橋になる”という目標があるので、日本の方が韓国に行ったり韓国の方が日本に来てくれたりするために、何かやりたいという気持ちを新しくしました。やっぱり歌手としては、歌で何かをしたいですね。
──お忙しい日々を送られていますが、リフレッシュするためにプライベートで楽しんでいることは?
僕はお仕事では全国色んなところに行かせていただいているのですが、プライベートではインドアなんですよ。オフの時は、家でLEGOブロックを組んだり、飼っている海水魚の世話をしたりするのがリフレッシュになっています。海水魚の飼育はコロナ禍になってから始めたのですが、最近は魚が長生きしてくれるようになりました。飼い始めたばかりの頃は不慣れで、不注意で魚を死なせてしまうこともあったのですが、今はもう2年以上泳いでいる子もいます。
水温や照明などの水槽の環境を変えないことがコツなのですが、地方にキャンペーンに出ることも多いので、今は照明のオンオフやエサやりを全自動化しています。照明は決まった時間に点いて決まった時間に消えますし、エサも決まった時間にあげられるようになっています。電気代はかかるんですけどね(苦笑)。
もう一つハマっているのが“コーヒー”なんです。今年の誕生日(3月12日)に全自動のコーヒーマシンをいただいたんですが、好きなコーヒー豆を選んで入れると、エスプレッソを出してくれるんです。そのコーヒーを飲みながら水槽の魚たちを眺めるのが、一番のリフレッシュタイムですね。
──これから大きなコンサートが控えていらっしゃるというお話でしたが、直近のイベントを教えていただけますか?
7月にファンクラブの皆さんを対象に、品川のきゅりあんで行なうイベントがあります。そこでは振付がある曲をいっぱい入れて、ダンサーの方にも来てもらって、ダンス中心のコンサートを計画しています。去年発売した『銀閣寺』からアップテンポの曲が増えてきているので、それに合わせてダンスを入れた振り付けを覚えています。ダンス自体は得意ではないのですが、昔やっていた経験が役に立っているような気がします。
『渇いた街』も振り付けをお願いしています。皆さんが覚えやすいような振り付けをお願いしているので、僕と一緒に踊ってもらえたらうれしいですね。
パク・ジュニョン『THE MAN IN THE PARK』
発売中
品番:KICX-1168
価格:¥3,300(税込)
【収録曲】
1.済州エア・ポート(半田浩二/1988年)
2.朝まで踊ろう(舘ひろし/1977年)
3.東京物語(森進一/1977年)
4.嫁に来ないか(新沼謙治/1976年)
5.あやまりたいのさ(パク・ジュニョン/2023年)
6.街角トワイライト(シャネルズ/1981年)
7.曼殊沙華(山口百恵/1978年)
8.シンデレラ(クールス/1975年)
9.バージンブルー(SALLY/1984年)
10.愛のメモリー(松崎しげる/1977年)
11.海鳴り(パク・ジュニョン/2019年)
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