デビュー5周年の年男、青山 新の新曲は女唄第2弾の『女がつらい』 「今回はより青山新らしさを追求しました」

2024.2.23

デビュー5周年を迎える青山 新が2月21日に5枚目のシングル『女がつらい』(作詞:麻こよみ 作曲:水森英夫 編曲:伊戸のりお)をリリース。大好評を博した前作『女のはじまり』に続く女唄第2弾だ。演歌・歌謡界で悲しい知らせが続いた一方で、昨今は演歌第7世代の活躍も著しい。その1人である青山もデビュー前からの指針としてきた八代亜紀との別れに心の整理がつき、再び夢への決意を新たにしたところだと語る。勝負曲を得た年男の今年、さらなる飛躍が期待される青山 新の最新インタビューをお届けしよう。


シンプルな4行詞だから歌唱が際立つ

──青山さんのオリジナル曲では初の女唄となった前作『女のはじまり』。こちらの大きな手応えを受けて、女唄第2弾となる新曲『女がつらい』へかける気持ちは?

もともと自分のルーツは八代亜紀さんや青江美奈さんといったブルース歌謡の女性歌手。前作は「ついに自分の得意ジャンルを歌わせていただける!」という感じで、このまま女唄3部作につなげられたらいいな、なんて思っていました。デビュー以来の哀愁歌謡路線とは180度違う世界観だったこともあって、なかには戸惑っていたファンの方もいらっしゃったようですが、歌っていくうちにだんだん「青山 新にブルース歌謡、女唄は合う」という声が大きくなっていってうれしかったですね。そういう意味でも師匠の水森英夫先生が青山 新の魅力はこれだ! という要素をふんだんに詰め込んだ『女がつらい』で、さらなる勝負をかける意気込みでいます。

──自分を捨てた年下の男を探して夜の歓楽街を彷徨(さまよ)う、かわいくて情に深くて、それが故に男性には重いかもしれない──。今風に言えば“地雷系”でしょうか。そんな演歌・歌謡曲ならではの女性像が、青山さんのボリュームたっぷりな声質に映えます。

確かに少し重い女性かもしれないですが(笑)、むしろわるい男に惚れちゃったんだなという悲しさもありますよね。曲調はシンプルで耳に残るザ・王道の水森英夫メロディ。シンプルだからこそいかに歌唱で印象づけるかが勝負で、ちょっと過剰に歌うくらいがハマるんです。水森先生からは歌詞は女性目線だけど、歌唱はあえて「青山 新のあんちゃん節を出していこう」と言われました。特に後半はロングトーンで歌い飛ばすような、小林旭さんっぽいスケール感を意識しました。それと歌い出しでは青江美奈さんを意識しているところもあります。

──前作では森進一さんや前川清さんなどの歌唱を研究されたとおっしゃっていましたね。

そうなんです。ただ今回はナマイキですけど、より青山新らしさを追求したところがありました。『女がつらい』は4行詞という最近ではちょっと珍しい歌詞の構成で、これも僕の歌唱に合うみたいなんですね。前作『女のはじまり』がおかげさまで好評で、夏に『快“新”撃盤』を出させていただいたのですが、この快新撃盤のカップリング『あなた探して港町』も4行詞の女唄です。しかもこの曲がカップリング曲にもかかわらず、カラオケのランキングにも入るくらい、たくさん歌っていただけているんです。

──4行詞ならではの魅力はどんなところにありますか?

さらっと歌ってもいいけれど、1行1行にじっくりこだわりを詰め込めるところがいいですよね。今回も1行1行に偉大な歌手のみなさんの要素を盛り込みつつ、結果それが青山新にしか出せない色になっていたらいいなと思っています。

奇しくも50年前の名曲とジャケット写真が重なった

──CDジャケットのスーツ姿にも、“悪い男”の色気が漂っています。

このジャケット、演歌・歌謡曲ファンの方ならお気づきになるかもしれないですが、森進一さんのシングル『年上の女』に激似なんです! スラックスのポケットに手を突っ込んでいるポーズも一緒で。同じポーズをしてくださいと言われたわけではなくて、たまたまだったんですけど。『年上の女』は、50年くらい前の作品ですが、気になった方はぜひ画像検索をしてみてください(笑)。

──夜の街をイメージした色使いも『年上の女』へのオマージュを感じさせます。

自分ではミュージックビデオも少しの間は直視できないんじゃないかと思います。この歌詞の女性を捨てたであろう“悪い男”を演じているシーンもあるのですが、恥ずかしくて(笑)。もともと自分が出た番組もすぐには見られないんですよ。みなさんのSNSのコメントや感想を聞いて、やっと安心して見られるくらいなので。

──そんな青山さんもデビュー5周年。カップリング曲『夢の足跡』(作詞:麻こよみ 作曲:水森英夫 編曲:伊戸のりお)には、これまでの歩みや、まだまだ夢の途中であることが歌われています。

表題曲とは内容も雰囲気もガラッと変わったフォーク歌謡で、僕自身いろいろなことを思い出させてくれる曲になりました。これまで出会ってきた人、背中を押してくれた人たちへの感謝の気持ちとともに、どこか節目を感じさせる曲でもあるので、コンサートの定番として親しんでいただける曲になったらいいなと思っています。

八代亜紀さんが目標であることは変わらない

──昨今、演歌歌謡界では悲しい知らせが続いています。青山さんのデビュー前からの歌い手としての指針であり、交流もあった八代亜紀さんについても、訃報から10日ほど経ってブログに感謝の思いを綴られていましたね。

最初は信じられないという思いでさんざん泣いたし、落ち込みました。でも、いつまでもウジウジしていたら八代さんに叱られてしまうと思って、自分の気持ちに整理をつけるためにブログを書いたんです。これを踏ん切りとして、次に八代さんのお話に触れるときは笑顔でいようって。八代さんがいると場がパッと明るくなるんですよ。あれだけの大スターなのに僕みたいな新人に余計な緊張感は絶対に与えないし、何より言葉の一つひとつが温かくて。

──八代亜紀さんには、傷ついた人たちに陰日向で寄り添ってきたというたくさんの逸話が残っていますね。

僕もその1人だと思っています。もともとは歌でファンになり、コンサートに行くようになってからはそのお人柄にも惹かれて、実際にお会いしてもステージのままの優しい方でしたね。辛いとき、落ち込んだとき、どれだけ八代さんの歌と言葉に救われてきたか──。この先も八代さんが僕の目標であることは変わりませんが、このお別れを節目に、僕も誰かの背中を押してあげられる歌手になりたいと強く誓いました。

切磋琢磨から生まれる演歌第7世代のパワー

──悲しいニュースの一方で、若手歌手の目覚ましい活躍は演歌・歌謡界の明るい希望です。なかでも「演歌第7世代」の皆さんとは、『オールスター合唱バトル』(フジテレビ系)などのテレビ番組をはじめ、関係性も深まっているのでは?

はい。この1月には辰巳ゆうと君、二見颯一君、新浜レオン君、彩青君と合同コンサートを行いました。一応、僕は彩青君よりは年長なのですが、男3兄弟の末っ子ということもあってか生粋の末っ子気質みたいで、みんなからイジられています(笑)。でもトークでは飾らない素の自分を出したいなと思っています。その分、歌ではギャップを見せたい、誰にも負けないぞという意地がありますね。そうやってみんなで切磋琢磨できるのも、1人にはない良さだなと思っています。

──会場には若いファンの方も目立つようになりましたね。

そうなんです。また年配の方もたくさん足を運んでくださっていて、さまざまな音楽ジャンルのなかでも、演歌・歌謡曲って実はすごく広いファン層を取り込んでいるんじゃないかなとも感じます。僕自身、デビュー当初から同世代にも演歌の魅力を知ってもらいたいという気持ちがありましたし、またその成果が出ているのも演歌第7世代という集団で取り組んでいるから生まれるパワーだと思います。

──そして4月7日には「青山 新コンサート2024~ときめき~」が開催されます。前回は女唄コーナーやジャズといった趣向が凝らされましたが、今回はどのような内容になりそうですか?

昨年11月に地元の千葉県浦安市で行ったコンサートもかなり初挑戦を盛り込んだ内容となりましたが、それを務め上げたことが、すごく自信につながりました。そして5周年コンサートの今回は、あえて直球勝負で自分が好きだから歌ってきたブルース演歌やムード歌謡をたくさん歌いたいですね。実際のセットリストがどうなるかは、まだなんとも言えない段階ですが、皆さんから「青山 新にブルース演歌は合う」と改めて言っていただけるように頑張りたいと思っています。

最近ハマっているのはカラオケでのサザン

──5周年の今年はこれまで以上に仕事の充実ぶりを期待できそうですが、一方でプライベートはいかがでしょう。

けっこういい時間を過ごしています。最近はサザンオールスターズにハマっています。サザンはもともと好きですが、歌謡曲チックなコード進行やメロディも多くて、カラオケで歌うとこんなに心地いいんだと再確認しています。先日も地元の友だちと2時間ノンストップでサザン限定カラオケを敢行しました(笑)。

──桑田佳祐さんのモノマネになりがちなのが“サザンカラオケあるある”ですが、青山さんはどうですか?

原曲のイメージが濃いので、やっぱり多少は桑田さんの真似が入っちゃいます。でもそこはあえて青山新カラーも入れたいですし、半々ですね。ただ人様にはお聴かせできないレベルなので、コンサートなどで披露することはないと思います(笑)。

──では最後に5周年を迎える2024年の意気込みとファンの皆さんへのメッセージをいただけますか。

こうやって5周年を迎えさせていただけたのも、すべてはファンの皆様のおかげです。本当に感謝でいっぱいですし、この思いをこれまで以上にお届けできる年にしたいです。ありがたいことにキャンペーンを行うたびに必ず“初めまして”の方がいらして、改めて人前で魂を込めて歌うことの大切さを噛み締めているところです。今年はまだ行ったことのない土地にもぜひお邪魔させていただきたいです。

──『女がつらい』にも北から南まで津々浦々の歓楽街が描かれていますし、ご当地で聴きたいという方も多いはずです。

こちらこそ呼んでいただけるのなら、どこへでもうかがいたいです。節目の年ということもあり、例年以上に強気に「勝負するぞ!」という気持ちになっている自分がいます。どうぞ応援のほどよろしくお願いいたします!

青山 新「女がつらい」ミュージックビデオ

青山 新「女がつらい」

2024年2月21日発売

通常盤CD

品番:TECA-24006
価格:¥1,500 (税抜価格¥1,364)

【収録曲】

1. 女がつらい
(作詞:麻こよみ/作曲:水森英夫/編曲:伊戸のりお)
2. 夢の足跡
(作詞:麻こよみ/作曲:水森英夫/編曲:伊戸のりお)
3. 女がつらい(オリジナルカラオケ)
4. 女がつらい(メロ入りカラオケ)
5. 夢の足跡(オリジナルカラオケ)

CD + DVD付き

品番:
– CD TECA-24007
– DVD TEBE-15343
価格:¥1,500(税抜価格¥1,364)

【CD収録曲】

1. 女がつらい
(作詞:麻こよみ/作曲:水森英夫/編曲:伊戸のりお)
2. 女がつらい オリジナルカラオケ
3. 女がつらい メロ入りカラオケ

【DVD収録内容】
「女がつらい」ミュージックビデオ

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