三山ひろしが古典落語の『厩火事』を披露! 師匠の立川志の春と二人会

2022.3.7

演歌歌手の三山ひろしが6日、東京・かめありリリオホールで師匠の立川志の春「志の春・とさ春 二人会 ~三山ひろし落語はじめました~」を開催し、古典落語を披露した。

7年連続で紅白歌合戦に出場する三山は、実力派演歌歌手として活躍するかたわら、けん玉やカブトムシ飼育など多彩な特技や趣味を持つことで知られる。三山は2021年、テレビ番組の企画で落語に挑戦。落語に魅了された三山は、落語家の立川志の春の下で本格的に落語を習得し、2021年9月に「三山家とさ春」として落語家デビューを果たした。

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落語家として2席目となるこの日、三山は「前回は誕生日会で私のファンに向けて落語を披露しましたが、今日は師匠や落語のファンがたくさんいらっしゃいます。自分がここまで落語を勉強させていただいて、まだまだではございますが、通の方たちに見ていただけるような機会をいただきましたので、気合を入れて頑張ってお届けしたいと思います」と意気込みを語った。

この日、三山が披露する演目は「厩(うまや)火事」。落語家が50席ほど経験を積まないと覚えられないというハイレベルな演目に挑み、その練習期間はわずか20日間だったという。

三山は「(コンサートより)落語の方が緊張します。今回は20日間で覚えるのは難しいと思い、毎日のように時間を見つけては覚えていましたが、そうこうしているうちに、夢に出てくるようになりました。良い夢だったらいいのですが、失敗する夢ばかり見るようになりましたね。悪夢に襲われて『師匠、どうしたらいいんでしょうか?』と聞くと、師匠は『それは落語家が見る夢だから、悪夢は見なくていい』と言われました」と話した。

師匠の立川志の春との稽古について聞かれると「歌を歌っていると、客席をくまなく見る癖があって、顔の振りが大きくなってしまいます。師匠には『これだけの幅で動かした方がいいよ』とご指導いただきました。そういうところにも気を配っていらっしゃるんだと思いましたね」と振り返った。

三山は「落語は一人ひとりを丁寧に描写していますので、自分の歌に登場する人物の描写に繋がると思いますね。詞に対する理解度の深さが高まったんじゃないかなと思います」と、落語が歌手活動に良い影響を与えていると明かす。

立川志の春は、三山の演目に『厩火事』を選んだ理由について「前回、三山さんが披露した『金明竹(きんめいちく)』の女将さんの役がすごく可愛らしくて、三山さんの醸し出す雰囲気が女将さんの役にぴったりだと思い、『厩火事』でも面白いだろうなと思いました。『金明竹』の時に『厩火事』の提案をさせていただいて、それがきっかけでした。
『厩火事』は難しいお噺なので、とてもハードだったと思います。三山さんはもともとおしゃべりができる方ですし、歌手としてリズム感も身につけていらっしゃいます。落語はリズムが大事なので、素質がもともとあったと思います。『厩火事』は三山さんの味が出ているので、選んですごく良かったと思いますね」と明かした。

この日の演目は、立川生ぼう『寿限無(じゅげむ)』から始まり、立川志の春『初天神』『井戸の茶碗』を披露。三山は2席目とは思えないような圧巻の熱演で『厩火事』を披露し、会場に集まった約400人のファンは大きな拍手で応えていた。歌手活動のみならず、多彩な特技でもファンを魅了する三山の今後のさらなる活躍に期待したい。

三山ひろし『花恋歌~はなれんか~』

発売中

品番:CRCN-8452
価格:¥1,350

【収録曲】

1.花恋歌~はなれんか~(作詞:かず翼/作曲:弦哲也/編曲:伊戸のりお)
2.海峡の雨(作詞:かず翼/作曲:弦哲也/編曲:伊戸のりお)
3.花恋歌~はなれんか~(オリジナル・カラオケ)
4.海峡の雨(オリジナル・カラオケ)
5.花恋歌~はなれんか~(一般用カラオケ・半音下げ)
6.海峡の雨(一般用カラオケ・半音下げ)

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