坂本冬美 歌謡浪曲の師匠である二葉百合子との出会いから20年の集大成、『坂本冬美 歌謡浪曲名作選』を、2022年11月9日(水)に発売

2022.10.1

歌手の坂本冬美が、『岸壁の母』など歌謡浪曲4作品を1枚に収録したアルバム『坂本冬美 歌謡浪曲名作選』を、2022年11月9日(水)に発売する事が決まった。

デビュー36年目に入り、シングル『酔中花』が好調の坂本。人気歌手として走り続ける日々に疲れ果て、デビュー15周年を迎えた2002年3月に休業を宣言。歌に自信をなくし「このまま引退してもいい」という気持ちで、和歌山県の実家で過ごしていた。当時は突然の活動休止に重病説や死亡説なども出たが、休業中、脳裏をよぎった「引退」の2文字を払拭してくれたのが、二葉百合子の歌謡浪曲『岸壁の母』だった。「導かれたんだ、と思っています」デビューから15年を経て出会った二葉百合子との縁を、坂本冬美はそう表現する。

「台所にいたら、部屋でテレビを見ていた母から声をかけられた。『二葉百合子さんのコンサートをやっているよ、あなた見たら?』って」と振り返り、言われるままにテレビの前に行くと、二葉の力強い歌声が流れてきたという。「一瞬で吸い込まれた。私がすがれるのは先生だけ。強いノドと、強い精神力があったらもう一度歌えるかもしれない」と思い、二葉に手紙を書いた。歌のレッスンを快諾した二葉からは「あなたも歌の壁にぶつかったのね。それは成長の証よ」という言葉をかけられた。それからは、毎日二葉のもとで習った。坂本は自信と歌声を取り戻し、翌2003年4月に復帰し、再び歌の道を歩き始めた。

オリジナルの『岸壁の母』は、菊池章子の歌唱で昭和29年(1954年)9月に発売され大ヒットした。昭和47年(1972年)に二葉がカバーした歌謡浪曲『岸壁の母』が再び大ヒット。以来『岸壁の母』は二葉の代表曲となった。二葉は「この歌を平和への祈りの歌、二度と戦争は起こしてはいけないという心でいつまでも歌い継ぎたい」と語っている。以後、多くの歌手がこの歌を歌い、レコーディングも行っている。坂本も二葉直伝の『岸壁の母(歌謡節入り)』を歌い、2005年発売のアルバム『浮世草紙』に収録している。

二葉は2008年に引退。その際、自分自身が歌ってきた歌謡浪曲を弟子たちに歌い継いでもらいたいと願った。そして、二葉が指名したのが坂本だった。二葉自身が浪曲作曲したロングバージョン『岸壁の母~歌謡浪曲~』(2012年『リクエストベスト桜』に収録、その後2018年にボーカル新録)を坂本に歌い継いでもらいたいと願ったのだった。「上手く歌わなくていい!でも、あなたはきっと心でこの歌を唄い継いでくれる。私はそれを信じています!」という二葉の言葉に、坂本は歌い継いでいく覚悟を決めた。

今回リリースされる『坂本冬美 歌謡浪曲名作選』には、師匠である二葉百合子の歌唱監修のもとに『岸壁の母』を含むスケール感あふれる4曲が収録されている。

坂本は現在、東京・明治座で『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』を連日熱演しており、好評を博している。公演は10月18日まで開催中だ。

坂本冬美 コメント

休業中、運命の出逢いとなったのが二葉百合子先生。
二葉先生が長年大切に歌って来られた「歌謡浪曲」を直々にご指導頂き、復帰後のステージから私なりに二葉先生のお心を受け継いで歌わせていただいております。
先生にご指導いただいた、この20年の集大成とも言える4曲に魂を込めて歌わせていただきました。
改めまして二葉先生に心より深く感謝申し上げます。

坂本冬美『歌謡浪曲名作選』

2022年11月9日(水)発売

品番:UPCY-7794
価格:¥3,300

歌唱監修:二葉百合子

【収録曲】

1.明治一代女(10:46)
作詞:藤田まさと/作曲:大村能章/編曲:京 建輔
浪曲台詞:室町京之介/浪曲作曲:白石十四男

2.沓掛時次郎(12:44)
作詞:松井由利夫/作曲:岡 千秋/編曲:京 建輔
浪曲台詞:室町京之介/浪曲作曲:白石十四男

3.梅川忠兵衛(9:45)
作詞:横井 弘/作曲:白石十四男/編曲:京 建輔
浪曲台詞:室町京之介/浪曲作曲:二葉百合子

4. 岸壁の母(11:15)
作詞:藤田まさと/作曲:平川浪竜/編曲:吉田邦夫
浪曲台詞:室町京之介/浪曲作曲:二葉百合子

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