竹島宏のミュージカル初出演作『プラハの橋』記者発表を独自レポート! 「体当たりでぶつかれば、表現者として新しい何かを生み出せる」と意気込み
歌手の竹島宏が9月18日、東京・渋谷区のチェコ共和国大使館で行われた、2025年1月7日から東京、2月10日から京都で上演される「Musical プラハの橋」の記者会見に登壇した。
竹島宏が主演を務める「Musical プラハの橋」は、2023年度日本レコード大賞企画賞を受賞した竹島のオリジナル曲『プラハの橋』『一枚の切符』『サンタマリアの鐘』からなるヨーロッパ三部作をモチーフにして生まれたミュージカル。脚本・演出を田尾下哲、作曲・編曲を宮川彬良、作詞を安田佑子、音楽監督・ピアノ演奏を宮川知子が務める。
出演者には竹島のほか、魅惑のボイスで心を惹きつける歌手の庄野真代、男性的なボイスで優しく魅了する俳優の宍戸開が名を連ねた。同公演は、2025年1月7日(火)から13日(月・祝)まで紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて、2月10日(月)から11日(火・祝)まで京都劇場にて上演が決定している。
同公演の上演に先立ち、主演を務める竹島をはじめ、共演者の庄野真代、宍戸開、そして、脚本・演出の田尾下哲、作曲・編曲の宮川彬良、作詞の安田佑子、音楽監督・ピアノ演奏の宮川知子が、物語の舞台となる「プラハ」を首都とするチェコ共和国の駐日大使館にて行われた記者会見に登壇した。
この日の会見は、応援のために登壇したマルチン・クルチャル駐日チェコ共和国大使のあいさつで幕を開けた。
クルチャル駐日大使は「チェコの首都・プラハはモルダウ川のそばに位置している街で、この川にはたくさんの橋がかけられています。その橋の一つに、カレル橋という橋があり、600年以上も前に建設されました。この橋はプラハだけでなく、チェコのシンボルになっています。今回、このミュージカルにおいて、カレル橋がとても重要なシーンの一部になっていると聞いて、大変うれしく思っています。
橋というものは人と人を繋ぐものでありますが、ただつなぐだけでなく、さまざまなファクターをつなぐものです。カレル橋という存在が、人と人だけでなく、日本とチェコをつなぐことの1つの助けになることを願っています。
この『Musical プラハの橋』をきっかけに、さらにチェコに興味を持っていただくことも願っています。竹島さんと共演者の皆さんに、『Musical プラハの橋』の作品作りを進めてくださっていることに感謝しています。『Musical プラハの橋』のご成功をお祈りいたします」と熱いエールを送った。
『プラハの橋』は竹島宏のターニングポイント
駐日大使から激励の言葉を受け、主役のアンディ(アンドレア・ドゥブレー)を演じる竹島は「2021年、ちょうど世界中がコロナ禍で大変だった時に、 竹島宏を大人の歌手にしたいという制作の先生方の思いから、ヨーロッパを舞台にした歌を歌わせようという話になりました。
じゃあヨーロッパはどこがいいんだろうか?となった時に、作詞の山田ひろしさんが『プラハに竹島宏を立たせたい。プラハでどんな物語の主人公を竹島宏が演じるか、 それを楽しみにこの物語を作りたい』ということで作っていただいた『プラハの橋』がきっかけとなって、それから足掛け3年にわたりヨーロッパを舞台にした歌を、チェコ・プラハ、フランス・パリ、 そしてイタリア・フィレンツェを舞台にした歌を歌わせていただきました。それが結果として、『プラハの橋』をスタートとして、発表された作品たちが昨年、日本レコード大賞の企画賞をいただくことができました」とこれまでの経緯について語った。
続けて、「僕にとっては、チェコを舞台にした『プラハの橋』が竹島宏のターニングポイントとなった作品です。そして、『プラハの橋』がきっかけで、その次の年、こちらのチェコ共和国大使館でチェコ親善アンバサダーに任命していただきました。それから全国のチェコを愛する皆さんにも『プラハの橋』を知っていただいたり、また、親善アンバサダーの方の中には音楽家の方がいらっしゃって、この『ブラハの橋』を演奏してくださったり、いろいろなところで皆さんがこのチェコ・プラハへの思いを寄せていただくきっかけになっていただいています。
この『Musical プラハの橋』を発表させていただくことができて、本当に良かったと思っています。ぜひ大使にもこのミュージカルを観ていただけるとうれしいです」と思いを込めた。
ヨーロッパ三部作をもとに男女3人の恋物語を描く愛と感動のミュージカル
物語はフランス・パリ、チェコ・プラハ、イタリア・フィレンツェを舞台に、ジャーナリストのアンディ、アンディの雇い主である編集長のマルク、マルクの妻のローズの3人の心の葛藤と苦悩と闘いを描く。
脚本・演出を務めた田尾下哲は「竹島さんのヨーロッパ三部作が先にあって、その三部作をもとにミュージカルが作れないかというお話をプロデューサーさんからいただいて、そこから物語を考え始めました。フィレンツェとパリ、プラハと3つの国をまたいだ物語になりますが、いつの時代にするかということが明確には書かれてはいませんでした。この物語を3人のキャストで上演しようということは決まっていたので、どの時代に設定をして、3人の恋物語をどのように描くかということを考えました。」と語る。
また、「情報社会である現在では、恋心の行き違いは起きにくいです。手紙も電話もあるけれども、ギリギリポケベルがあるかなというような時代にしようということで、1989年のパリを舞台に、フランス革命200年祭をした後に物語を始めて、そこから5年ほどの月日を描いています。
その物語をこの3人で描くということに関しては、設定は考えてはいましたけど、実際に御三方にお話をしてもらい、インタビューをして、皆さんに話してもらった上で当て書きになっています。もともとの詞もありますし、その3曲以外のところを宮川さんに書いていただき、詞を安田佑子さんが書いていただいた中で、この3人のための当て書きとなっています。ただ、御三方がそのような経験したかどうかということはまた別の話です。ファンタジーで膨らませていますが、3人の当て書きで書かせていただいた作品となっています」とPRした。
作曲・編曲を務める宮川彬良は「最初にお話をいただいた時は、『そうか、先に曲があるんだ』と思いました。今回は珍しい形ですね。画用紙に絵が描いてあるような状態で画用紙をもらったような気がして、作曲が上手にできるのかなと思いました。ところが、台本が実に巧みにできていて、田尾下さんと安田さんの書かれたことが非常に巧みに、心の中と外を分けるわけじゃないけれど、ちゃんと楽曲の住み分けみたいなものが上手にできていて、かえって面白いと思いました。」と第一印象について述べた。
そして、「僕は台本を最後まで見ましたが、2回目からはもう曲で聞こえてくる位の、自然に筆が走る感覚を覚えました。これはなぜかなと思いましたが、僕はこういう台本を待っていた部分があると思いました。今作は大人の恋の話で、大人のミュージカルです。近年、そういう注文がなかったと思います。
僕が思い出したのは、 木の実ナナさんと細川俊之さんが出演し、僕の父親が音楽をやっていた『ショーガール』というミュージカルでした。それを僕が小さい時から見ていて、お芝居の中で歌も生かし、そして芝居も生かすという、その両方が立派に立っている姿がすごく印象的でした。最近はどちらかというと見た感じの演出が先行したり、踊りが素晴らしかったりというのもいいですが、やはり大人の歌のミュージカルが作りたかったんだということを、改めて感じながら作っています」と明かした。
「体当たりでぶつかったら、表現者として新しい何かを生み出せるかもしれない」
演歌・歌謡界で活躍し、甘い歌声で多くのファンを魅了する“演歌歌謡界のスマイル王子”の異名を持つ竹島にとって、今作がミュージカル初出演にして初主演作となる。
竹島は「ミュージカルは何度かに見たことがありますが、 実際に自分がそのミュージカルのステージに立つということは、 今まで生きてきた中で一度も想像したことがなく、正直、今回のお話を聞いて、実現するんだろうかと思ったのが率直な気持ちでした。でも今回、 大先輩である庄野真代さん、宍戸開さんのお二人の胸をお借りしながら、 今自分にできることを一生懸命体当たりでぶつかっていったら、もしかしたら表現者として、新しい何かを自分の中で生み出せるかもしれないという期待で胸いっぱいです」と意気込みを語った。
12年ぶりの舞台出演となる庄野は「今回このお話をいただいた時は『無理無理、絶対無理』と思っていました。それでも会ってお話しましょうということで、プロデューサーと竹島さんにお会いしました。設定年齢と差があったこともあり、何度も私が『本当に私でいいんですか』と確認していたら、『庄野さんがいいんです』と言っていただいたので、救われた気持ちになりました。
やってみようと決め手になったのは、宮川彬良さんの名前があったことでした。私は音楽家ですから、 新しい音楽に出会うときのときめきがすごくあります。どんな歌を歌えるんだろう、どんな世界で自分が表現できるんだろうという気持ちが大きかったです。今回、半分出来上がっている曲を聴かせていただき、とても素敵でそれを歌うことが楽しみで仕方がないです。あとは素敵な男性2人に寄りかかりながら、お芝居ができたらいいかな」と笑顔で語った。
宍戸は「昨年名古屋にお芝居を見に行って、その後に何かやりたいねという話を聞いて、2月ぐらいにこういう構想があると話を聞きました。新聞記者の編集長という役柄で、パリが舞台と。母親もそうですが、フランス映画が大好きだったのでぴったりだと思いました。『プラハの橋』と聞いて、『マディソン郡の橋』を思い出しました。不倫の話を、このコンプラの時代にやる?逆にいいんじゃない?と思いました。僕は普通の俳優で歌は歌わないので、はっきり言ってミュージカルは嫌いなんです(笑)。けれども、役者として、映像や舞台、いろいろな表現の場があるにもかかわらず、嫌いと言っていたらその扉は開いていきません。今回で10回目くらいの出演で、どんどんミュージカルが好きになっていますが、歌いません!」と語り、報道陣を笑わせた。
今作の音楽監督とピアノ演奏を担当するピアニストの宮川知子は「初めて台本を読ませていただいた時に、花言葉が散りばめられている作品だと思いました。そこに音楽が加わることによって、本当に香りが漂ってくるような時間に変わるんだとびっくりしました。私が初めてこの音楽に触れて感動した瞬間を噛み締めながら、演奏に挑みたいと思います」と語った。
その後、作曲・編曲を務める宮川彬良とヴァイオリニストの森由利子が劇中歌『花のラブレター』の生演奏を報道陣の前で披露。美しいハーモニーを響かせ、竹島は「音楽を聴かせていただいて、こんな素敵な麗しい音楽の中でミュージカルをさせていただけるんだとますます楽しみになりました」と感無量の様子だった。
「懸命に自分自身の人生を生きるのは、とても大切なことと伝えたい」
最後に竹島は「今、混沌とした世の中で、自分はどうやって生きていったらいいのかと、日々の生活の上でも悩んでらっしゃる方々がいらっしゃると思います。そんな皆さんにも今回の作品を観ていただいて、たとえどんな生き方であろうと、切なさや悲しさ、いろんなものがあっても、それでも懸命に自分自身の人生を生きることというのは、とても大切なことなんだということを、この作品を通じてお伝えできたらうれしい」と熱意を込めた。
昨年はCSチャンネル銀河のバラエティ番組「竹島宏の旅はハッピー オッパッピー」がスタートし話題を呼んだ竹島。ミュージカル初出演という新たな転機を迎えた歌手・竹島宏の進化を「Musical プラハの橋」で堪能されたい。
Musical プラハの橋
作曲・編曲:宮川彬良
脚本・演出:田尾下哲
作詞:安田佑子
音楽監督:宮川知子
キャスト
アンドレア・ドゥブレー役:竹島宏
ロザンナ・アダン役:庄野真代
マルク・アダン役:宍戸開
演奏
ピアノ:宮川知子
ヴァイオリン:森由利子
バンドネオン:鈴木崇朗
ストーリー
時は1989年秋。パリではフランス革命200年祭が日夜盛大に行われている。
アンディは、ヨーロッパ諸国のニュースを追う根無し草のジャーナリスト。
雇い主の編集長マルクの計らいで革命祭の取材を兼ねて久々に帰国していた。パーティーの席で編集長の妻として紹介されたローズは、マルクがイタリア出張時に一目惚れしたイタリア人。
実は母がイタリア人だと告げるアンディとローズは同じく花の都、フィレンツェの出身だった。
母国イタリアを離れて暮らすローズは花言葉の話題でアンディと盛り上がり、いつしかローズの求める奇跡の花の話に。
出会った当時は大好きな花をいつもプレゼントしてくれていたマルクも今は仕事にかまけてそれもなくなり・・・ローズは寂しさを新たにする。
そのことを察したアンディは、ローズの好きな花を街角で見つけ、その夜そっと玄関に届ける。こうして3人の関係が変わり始め・・・
東京公演
2025年1月7日(火)
~13日(月・祝)
紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
京都公演
2025年2月10日(月)
~11日(火・祝)
京都劇場
制作:
株式会社アズプロジェクト
企画・製作:
株式会社リリック
後援:
チェコ政府観光局
協力:
株式会社オフィスK
株式会社ルフラン
株式会社acali
株式会社テイチクエンタテインメント
お問い合わせ:
サンライズプロモーション東京
0570-00-3337
(平日12:00〜15:00)
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