デビュー5周年を迎えた一条貫太が、原点回帰の海の男歌『男の漁場』をリリース 「小学生のとき、昼休みに体育館でリサイタルを開いていました」

2023.6.2

“平成生まれの昭和なボイス”がキャッチフレーズの一条貫太が、大学在学中のデビューから数えて歌手活動5年目に突入。新曲『男の漁場』は持ち前の天を衝くハイトーンが冴えわたった、ダイナミックかつはつらつとした海の男演歌だ。「うたびと」初インタビューの今回は、演歌に目覚めた小学生時代のエピソードからギターを始めた意外なきっかけなど、さまざまな角度から26歳の“一条貫太ワールド”を聞いた。


──新曲『男の漁場』は企画盤も含めると10枚目のシングル。そして久しぶりの海の男演歌ということで意気込みも十分なのでは?

まさについ先日、事務所の大先輩である鳥羽一郎さんに『俺の後に海の歌を歌い継ぐのはお前だ』という力強いお言葉をいただいて、改めて気合が入っています。デビューから5年間、さまざまなタイプの歌を歌ってきましたが、中でもファンのみなさんに喜んでいただけたのが2枚目の『やんちゃ船』や、3枚目の『北海の篝火』といった海の歌。また僕自身、北島三郎さん、鳥羽一郎さんという大先輩の大きな背中を追いかけていることもあり、5周年の節目にこの歌をいただけたことがとても幸せです。

──カラオケのアドバイスをいただけますか?

作家の先生方からも、あまり細かいテクニックを気にしないで歌ったほうが雰囲気が出るというアドバイスをいただきました。Bメロの言葉を刻むところだけリズムに乗り遅れないように注意して、あとはガンガン声を張り上げて荒々しくやんちゃに、海に生きる男の気持ちになって歌ってみてください。

──漁港を舞台としたミュージックビデオも見応えがありました。登場する漁師さんは本職の方々ですか?

はい、僕の出身地である千葉の銚子漁港と外川漁港で撮影しまして、外川漁港の青年部の協力で僕も船に乗せてもらいました。僕と同世代の20~30代の漁師さんたちですが、さすが海を熟知されていて、言葉も立ち居振る舞いもとにかくカッコいいんです。当日はすごく晴れていましたが、『この風向きで沖まで出たら命取りだ』とおっしゃって。たしかに船は揺れましたが、きっと上手に操縦してくれたんでしょうね。船酔いすることもなく、気持ちよく撮影させていただきました。

──カップリングの『徒然酒』はどんな歌になりましたか?

遠い故郷や好きだった人を思いながら、徒然なるままに1人酒を傾ける酒場歌。『男の漁場』とはタイプは違いますが、こちらも本道の演歌です。やっぱり自分はこういう演歌の味わいが好きだなあと、しみじみ噛み締めながら歌わせてもらいました。ここ2年間はコロナ禍で活動が制限されていたこともあり、楽曲のテイストもフォーク調などいろいろな挑戦をしてきたんですが、一条貫太と言えば本格演歌。それも男の演歌という軸を、ここから改めてしっかり固めていきたいという思いを新たにしました。

──そもそも一条さんが演歌に惹かれるようになったのは、どんなきっかけからだったんですか?

僕の場合はものまね番組です。小学生の頃にコロッケさんや清水アキラさん、栗田貫一さんなどの演歌のものまねを見て最初は笑っていましたが、歌詞をしっかり聞いたところ、ものすごい衝撃を受けて。美川憲一さんの『お金をちょうだい』もそうだし、『天城越え』にしても『あなたを殺していいですか』なんて、J-POPの歌詞にはない世界じゃないですか?

──では歌手という道を意識するようになったのは?

小5のときに学校の合唱コンクールで、クラスで歌うだけでなく、個人で自由に出し物をしていいコーナーがあったんです。そこで僕が歌ったのが小林幸子さんの『おもいで酒』。しかも小林さんの紅白の衣装を意識して、脚立にギラギラの銀紙を貼ったり、入学式で使う花飾りで装飾したりして。そうしたら全校生徒がワーッと拍手喝采。それで勘違いしちゃったんでしょうね(笑)。それからたびたび昼休みに、体育館でリサイタルをやるようになりました。

──ワンマンショーですか?

はい。45分間、1人で歌いまくる(笑)。友だちも本当はバスケとかしたかったと思いますが、けっこう聞きに来てくれました。自分でも振り返ると変な小学生だったなって思いますけど、その頃から歌手になりたいという漠然とした夢がありましたね。

──高校3年生でNHK『のど自慢』チャンピオン大会に出場。演歌デビューへの王道を突き進むかに見えました。

自分でも淡い期待をしていましたが、そこでお声はかからなかったです。がっかりしましたが、あまり焦ってもいい歌は歌えないですし、大学4年間でじっくりと将来を模索しようと気持ちを切り替えました。その後、大学1年で出場した『全日本歌唱力選手権 歌唱王』(日本テレビ)という番組を見てくださった日本クラウンのディレクターの方にお声がけいただいたのが、直接のデビューのきっかけになりました。

──ところで、チャンネル銀河『ナオキとレオンの熱唱野球部』にゲスト出演されるとのこと。野球のご経験は?

中学3年間は野球部でしたが、その程度では経験者とは言えない……と日本クラウンの元甲子園球児の方に言われました(笑)。自分でもその自覚はあるので、番組では珍プレイと迷プレイだけに期待してください。

──中学時代は本格的に野球に取り組みましたか?

それが中1でいきなり指を骨折してしまいまして、お医者さんからのアドバイスで、リハビリを兼ねてギターを弾き始めて、それが怪我の功名だったかもしれません。その頃はすでに演歌が大好きになっていて、最初に弾いたのは吉幾三さんの『酒よ』だったかな? おかげでそれなりに弾けるようになりまして、コロナ禍の間にはYouTubeチャンネルで弾き語りシリーズをたくさんやりましたね。今では150曲以上アップされています。

──今は野球はやっていないのですか?

友だちとたまにバッティングセンターに行くぐらいで、今はもっぱら観戦専門です。暇さえあれば球場には足を運んでいますね。それこそ今度、真田ナオキさんとも一緒に見に行こうって話しています。

──真田さんはヤクルトファンだそうですが、一条さんは?

我が家は祖父から3代にわたって横浜DeNAベイスターズファンです。大洋ホエールズ時代からですね。昔は巨人が圧倒的に強くて大人気で、だからホエールズが勝ったときの喜びはひとしおだって、よくおじいちゃんが話していました。

──同じく千葉県出身の新浜レオンさんは千葉ロッテマリーンズのファンだとのことですが、一条さんはいかがですか?

もちろんパ・リーグでは応援しています。ちなみに新浜くんは同い年で高校も近いので、共通の先輩もけっこういたりして、会ったときからすごく仲良くさせてもらっています。新浜くん、イケメンなのに変わっていて面白い人ですよね(笑)。番組で一緒にプレイできるのが楽しみです。ただ、いきなりプレイして怪我しても困るので、同じくゲスト出演が決まっている木川尚紀くんと一緒に、練習しようと話しています。

──若手の演歌男子のみなさんの結束が頼もしいです。ではデビュー5周年を迎えて、これからの抱負とファンのみなさんへメッセージをいただけますか?

同世代の演歌歌手が頑張っている中で、自分は“海の男歌”という世界を確立したいと思っています。原点回帰ともいえる『男の漁場』は、まさにその一歩を力強く踏み出すようなダイナミックな歌になりました。最近は演歌の新曲でもなかなか無骨な男の生き様を歌うものは少なくなっているので、お好きな方にはきっと“刺さる”と思います。漁港の空気感をたっぷり詰め込んだミュージックビデオも、併せてぜひ楽しんでください!

一条貫太デビュー5周年記念曲『男の漁場』ミュージックビデオ

一条貫太 デビュー5周年記念曲『男の漁場』

一条貫太 デビュー5周年記念曲『男の漁場』

2023年5月24日(水)発売

品番:CRCN-8569
価格:¥1,400(税込)

【収録曲】

1.男の漁場(作詞:万城たかし/作曲:宮下健治/編曲:伊戸のりお)
2.徒然酒(作詞:万城たかし/作曲:宮下健治/編曲:伊戸のりお)
3.男の漁場(オリジナル・カラオケ)
4.徒然酒(オリジナル・カラオケ)
5.男の漁場(一般用カラオケ・1音下げ)
6.徒然酒(一般用カラオケ・1音下げ)

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