デビュー3年目の原田波人が、初の演歌『万燈籠』をリリース! 「初めてこの曲を聞いたとき、思わず泣いてしまいました」

2024.3.6

4歳から演歌・歌謡曲を歌い始め、14歳のときに「NHKのど自慢」長山洋子『蜩-ひぐらし-』を感受性豊かに歌い上げ、見事グランプリを獲得した原田波人。しかし、デビューから2年間は大好きな演歌を封印し、歌謡曲調のポップな楽曲を届けてきた。そんな彼が、3月9日に満を持して初の演歌『万燈籠』をリリース。この2年間を振り返り、歌手としての成長やホームシックからの脱却、さらに最近のマイブームや、“演歌Z世代の旗頭”として目指す歌手像など、思い切り語ってもらった。


━━デビュー3年目に突入し、5枚目のシングルでいよいよ待望の演歌を発表されました。

2023年の11月頃に新曲の打ち合わせをしたときに、自分から『演歌を歌いたいです!』とディレクターさんにお願いしたところ、OKが出ました! 歌詞だけの状態で10曲ほど候補曲が上がってきて、その中からこれだ! と思った『万燈籠』を選びました。

━━『万燈籠』の歌詞のどこに惹かれたのですか?

候補曲の中で、これだけが女心をテーマにした作品でした。僕が演歌を好きになったきっかけが女歌だったし、デビュー前は女性の曲ばかりを歌っていて、「NHKのど自慢」でも長山洋子さんの『蜩‐ひぐらし⁻』を歌いました。ファンの中にはこの番組で僕を知ってくださったという方もたくさんいらっしゃるので、やはり最初の演歌は女歌を届けたいと思ったんです。

━━曲は大谷明裕氏が手掛けられましたが、こちらも原田さんからのリクエストだったそうですね。

僕は二見颯一さんの『秋時雨』が大好きで、自分のYouTube「ぽぽちゃんねる」でもよく歌っていて、この曲を書いた大谷先生にはずっと曲を書いていただきたいと思っていました。『万燈籠』の歌詞を始めて読んだとき、泣いてしまいそうなくらい心に沁みたので、少しフォーク調で優しい曲を手がけられる大谷先生がいいと思って、ディレクターさんにお願いしました。

━━初めて完成した楽曲を聞かれたときはいかがでしたか?

実は外出中の喫茶店でイヤホンをして聞きましたが、泣きました。僕が描いていた世界観を遥かに上回る、想像以上にいい曲ができあがってきて、自分が喫茶店にいることも忘れて涙してしまいました(笑)。

━━カップリングの『海風塔』は木村竜蔵氏による書下ろしで、海風を感じるノスタルジックなメロディーに、フレッシュで情緒的な原田さんの歌声がピッタリで、こちらもまたジーンときました。

竜蔵さんの弟・木村徹二さんとは、デビュー当時から仲良くさせていただいていて、プライベートでも食事に行ったりしているんです。なので、お兄さんの話はよくうかがっていて、いつか僕にも歌を作ってほしいと話をしていました。そうしたら、今回、『波人に合う感じで書いた』と言ってくださって。幸せでした!

━━デビュー以来封印していた演歌を歌われましたが、レコーディングはいかがでしたか?

もうずっと歌いたかったので、うれしくて仕方ありませんでした。でも、ホップ・ステップ・ジャンプって言うじゃないですか。僕もそんな感じで迎えた3年目だと実感しました。1年目、2年目のホップ・ステップがあったから、今まで封印してきた『演歌を歌いたい!』という気持ちが解き放たれて、より演歌への情熱が強くなりましたし、歌を歌うということについても経験を積めましたから。この2年間は自分にとって、本当にためになった期間だったと改めて思いました。

━━たとえば、どのような成長を実感していますか?

デビューするまでは演歌ばかり歌っていたので、ポップス調で歌うということはあまりありませんでした。でも、デビューして2年間は、ポップスの楽曲で“声を張って“歌うことに挑戦してきて、慣れないしんどさもあったのですが、その分、できることが増えたと実感しています。たとえば、今回の『万燈籠』は、〈北風と太陽〉をイメージして、優しく包み込むように歌うように意識しているのですが、一歩引いて歌う部分でも、ポイント的に声を張って歌えるようになったと思います。

━━演歌を離れた2年間が成長の大きな糧になったのですね。

はい。演歌を離れたことで、もうひとつ今後の活動の大きな力になったことがあるんです。前作の『純情ホトトギス』はつんくさんに作っていただいたのですが、イベントやライブにモーニング娘。さんのファンの方や、ハロプロのファンの方が来てくださることが増えたんです。それまでのお客様は年上の方々が多かったのですが、自分と同世代や男性の方も増えて、みなさん、SNSで拡散してくださって。何より、老若男女がひとつの会場で一体となって盛り上がるというすごくいい雰囲気が作れて、本当に素晴らしい経験ができた2年間でした。

━━ところで、東京での一人暮らしも3年目に入りました。上京当初はホームシックにかかったそうですが、今はいかがですか?

本当に、最初の頃は泣いていましたね(笑)。母親と3兄弟がみんな仲良くて、毎晩一緒にご飯を食べたりしていたので、ひとりでご飯を食べるのが本当に嫌で、キツかったです。でも、今はすっかりひとり暮らしに慣れて、逆に実家にいると落ち着かない状態になりました(笑)。

━━すごい変化ですね。

デビュー当時はラジオ大阪でレギュラー番組を持たせていただいていたので、収録のたびに月2回、和歌山の実家に帰っていたんですけど、番組がなくなって2カ月間くらい帰らないでいたら、一気に吹っ切れました。たぶん、定期的に帰省していると、戻りたいという気持ちが湧いてきてしまうんでしょうね。それに、上京当初は東京に友達がいませんでしたが、はやぶさのおふたりをはじめ、先輩方がすごく可愛がってくださるので、東京の生活が楽しくなりました。

━━東京生活をエンジョイしているんですね。

東京はなんでもありますしね。ブランドものの洋服を見て歩くだけでも楽しくて!

━━洋服といえば、今回の『万燈籠』のジャケット写真はオフホワイトのスーツですね。

今にも踊り出しそうな韓流風です! 歌の世界は全然違いますけど(笑)。でも、今までの衣装で一番気に入っています。しかも、衣装が決まった数日後に、占いをする機会があって、今年の僕のイメージカラーがオフホワイトだったんです! 『キタキタキターーー!!』って感じで(笑)、いっそう気に入っています。

━━〈うたびと〉ではこれまで3回インタビューをさせていただいていますが、国会中継の鑑賞、パン、デジカメやメガネなど、そのときにハマっているものについていろいろお話してくださっていますが、多趣味ですよね。

デジカメのマイブームはもう終わりました(笑)。メガネとパンはまだ続いていて、メガネは今もどんどん増えています。前回、紹介させていただいた韓国製のメガネは、ファンミーティングでじゃんけん大会をして、景品としてファンの方にさしあげました。

━━今、新たにハマっているものはありますか?

僕、特技に〈折り紙〉と書いているんですがサボっていて、ずっと折っていなかったんです。あるとき、また始めたいなと思いながらも、折り紙はできる方が多いし、何か自分にしかできないことはないかと考えていたら、番組のスタッフさんに『目隠ししてやってみたら?』と言われまして。やってみたらできて、しかも僕は生粋のA型なので、角がきっちり揃っていないと嫌で、やっていくうちにどんどんキレイに折れるようになったんです。まわりの人に聞いてみたらできないと言うので、じゃあ、これを特技にしようと練習しています。あと、ハマっているのはトンカツですね。1日3食トンカツという日もあります。

━━すごい食生活(笑)。 若いし細いし、体型維持や健康の心配はまだ無縁?

ファンの方から『もうちょっと太ったほうがいいよ』と言われることも多いです。夜中にマクドナルドのデリバリーとかしちゃっていますけど(笑)、食べても太らないんです。ただ、食べるのが面倒でずっとベッドの中にいる休日もあります。散歩も好きなので何十キロも歩く日もあれば、家から一歩も出ない日もあって、日によって差がありますね(笑)。

━━デビュー当時のコロナ禍を考えれば、出かけたいときには出かけられて、イベントもライブもできるようになってきましたね。

みなさんコロナ禍では本当に大変な思いをされて、僕自身も思うように活動ができず、嫌だな、悲しいなと思っていました。でも今は、コロナ禍にデビューしてよかったと思っているます。だって、人と会えず、何もできないところからのスタートだったのが、遮るものがなくなりました。今はマスクも基本的になくなりましたし、コンサートの掛け声もOK。僕のこの2年間はプラスしかありませんでしたから、もう毎日がハッピーです!

━━今年はプライベートではどんなことをしてみたいですか?

実は美容にハマっているので、韓国に行きたいです! 高校が保育科だったので、友達には女の子も多いのですが、彼女たちに流行しているものを聞いたり、メイクさんに教えてもらったりしています。美容って追求し出すと、キリがないですよね。たとえばコンシーラーひとつとっても、こっちがいい、あっちがいいと、コスメ売り場で迷っている女性の気持ちがよくわかります(笑)。韓国の美容レベルは日本より高いと聞くので、今年は現地に行って、買い物はもちろん、あらゆる施術を体験してみたいです。帰ってきたら、顔が変わったんじゃないかというくらい!?(笑)。ただ、僕は韓国料理が得意ではないので、そこが難点。岩佐美咲さんに韓国は日帰りできると聞いたので、日帰りで行きたいです。

━━では、歌手としての当面の目標は?

デビュー1年目に故郷でコンサートをやらせてもらったのですが、東京ではまだできていないので、ぜひ東京でワンマンライブをやりたいです!

━━令和の演歌・歌謡曲界を担う若手が多数活躍されていますが、ご自身はどのような歌手になっていきたいと考えていますか?

僕は氷川きよしさんが大好きでこの世界に入ったので、氷川さんのように、演歌・歌謡曲はもちろん、アニソンを歌ったり、洋楽をカバーしたり、幅広いジャンルの曲を歌いこなすとともに、いろいろな衣装も披露して、老若男女に支持される歌手になりたいです。それを目指して、今、洋楽やジャズにチャレンジしたり、ダンスを習ったり、ステージでの見せ方を研究しています。

━━では、最後に読者にメッセージをお願いします!

デビュー以来、今までずっと、演歌以外のポップスを中心に歌ってきましたが、自分の気持ちの中に溜まっていた“演歌を歌いたい”という思いを、大解放する楽曲ができあがりました。一緒に歌って楽しむのはもちろん、皆さんの大切な人を思い浮かべて、涙していただけるような曲に仕上がっていると思います。心を込めて歌っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

原田波人『万燈籠』ミュージックビデオ

原田波人『万燈籠』

2024年3月6日発売

品番:CRCN-8642
価格:¥1,500(税¥1,364)

【収録曲】

1.万燈籠(作詩:北爪 葵/作曲:大谷明裕/編曲:夏目哲郎)
2.海風塔(作詩:日野浦かなで/作曲:木村竜蔵/編曲:夏目哲郎)
3.万燈籠 (オリジナル・カラオケ)
4.海風塔 (オリジナル・カラオケ)

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