水森かおりが新曲『日向岬』をリリース「今まで歌ってきたどの曲とも違う、本当に新しい曲ができました!」

2023.2.6

“ご当地ソングの女王”とも呼ばれる水森かおりが、宮崎県をテーマにした新曲『日向岬』を1月24日にリリースした。全国制覇まで、残すは徳島県と福岡県となった水森に、新曲『日向岬』に込めた想いと20年連続出場を果たした『紅白歌合戦』の裏話、自身が手がけるYouTubeチャンネルについて話を聞いた。


――まずは新曲『日向岬』に対する意気込みを聞かせてください。

ここ数年は、作曲家の先生やディレクターさんと打ち合わせを重ねて、いろいろ意見を出しながら曲作りをしていて、今回の新曲の『日向岬』も弦哲也先生が用意してくれた曲から「どの曲が良いか」というところからスタートしました。新曲のテーマになっている宮崎県は、私にとっては“明るく爽やかな青い空と海”というイメージがあるので、そういったお話をさせていただきながら出来上った曲になります。
少しずつ元の生活に戻りつつありますが、まだコロナ禍で、コンサートやイベントに来てくれる皆さんの顔には、どこか緊張感があるように感じています。「歌を聴きに行きたいけどまだちょっと怖い」と思っていらっしゃる方も、まだたくさんいると思うんです。そんな中で私の歌を聴きに足を運んでくださった皆さんの緊張や不安を、少しでも軽くなるような歌をお届けしたい。スカッとする明るい歌、日常に灯りをともすような世界観の歌がいいという思いをお伝えしてできた作品が、この『日向岬』なんです。私が今まで歌ってきたどの曲とも違う、本当に新しい曲になったと思うので、ぜひ聴いていただきたいですね。

――レコーディングは順調に進みましたか?

『九十九里浜』や『鳴子狭』は歌い出しが強い印象の曲だったので、それとは違うインパクトをつけたくて、いろいろ考えながら臨みました。巻き舌をちょっと入れてみたり投げかけるように歌ってみたり、私自身もアイデアを出させていただきました。そうしたこともあって、今までにない水森かおりの歌の世界ができたと思うので、ぜひ聴いてみていただきたいですね。

――新曲は宮崎県を舞台とした曲です。ご当地ソングとして歌っていないのは、徳島県と福岡県だけとなりましたね。

よくここまで来たな」というのが正直な感想です。当初は冗談半分で「全国制覇!」なんて言っていたのですが、あと2県だと思うとすごく感慨深いものがありますね。全国制覇を目標に歌っているわけではないので、実現する日が来るのか、来るとしてもいつになるかはわからないんですけどね(笑)。

――今年の仕事始めは、新曲のMV撮影で宮崎県だったと聞きました。

宮崎県はコンサートや番組収録でこれまで何度もお邪魔していて、いつもやさしく温かく迎えていただいてすごく好きな場所だったのですが、歌の舞台ということで、これまでにない気持ちで宮崎空港に降り立ったのを覚えています。撮影の時にお目にかかった関係者の方々にはいつも以上に温かく迎えてくださって、本当にうれしい気持ちのまま撮影に臨むことができました。
MVの撮影は、これまででいちばんやりやすかったと思います。2002年の『東尋坊』からずっと、ご当地ソングは歌の舞台でMVを撮影させていただいてきたのですが、歌の発売を1~4月にすることが多い関係で、MVの撮影は1~2月になることが多いんです。めちゃめちゃ寒い時期なので、けっこう大変なんですよ。雪の中や冷たい風の吹く中で震えながらドレスを着て、鼻を真っ赤にして撮ることも多いのですが、今回の撮影は暖かくて、そうしたことが一切ありませんでした。天気にも恵まれたので、本当に良いコンディションで、歌の世界と相まって明るい表情で撮影することができました。

――撮影以前に、日向岬に足を運ばれたことはありましたか?

日向市にはうかがったことがあるのですが、実は日向岬は初めてだったんです。すごくきれいな海にお日様の光がキラキラ反射していて感動しました。『日向岬』の歌詞にも出てくる“クルスの海”は本当に十字になっていて素敵な眺めだし、ゴツゴツした断崖絶壁はすごい迫力で、いろんな表情が見られるところでしたね。現地に行って見た景色や感じた風は歌うたびに思い出されるので、歌にも生きてくるものだと思います。

――ファンの皆さんが「日向岬」をカラオケで歌う時にはどんな点に注意したらいいか、アドバイスをお願いします。

リズムに乗り遅れないようにしっかりと歌うのが大きなポイントですね。『日向岬』のような三連符を用いた歌を歌う時は、リズムがすごく大切になると思います。あとは皆さんの歌い方でいいと思うのですが、サビ終わりの「ちぎれて消えた」は結構伸びるので、そこをしっかり息を保って、くじけず伸ばしていただいて締めていただきたいですね。

――直近の大きなイベントとしては、20回連続の『NHK紅白歌合戦』出場がありましたね。

これまで巨大衣装を着たりイリュージョンをやったりして、「水森は何かをやってくれる」というご期待をいただいている部分があると思うのですが、今回は謎解きクリエイターの松丸亮吾さんとのコラボで、画面上で謎解きが展開するので、私自身は歌っている時に視聴者の方々がどんな画面をご覧になっているかわからなかったんです。これまでは「この歌詞のところで何をする」といった段取りも意識しなくてはいけなかったのですが、昨年末の紅白ではそれがなかったので、より歌に集中できていたかもしれないですね(笑)。

――ヒントに使われたイヤリングは、ご自身で用意されたと聞きました。

もちろんヒントとなる衣装は着ているのですが、自分ももっと参加したいじゃないですか。松丸さんから事前にいただいたヒントのアイデア・メモの中に“羽の生えた羊”の絵があったので、それを参考に“羊”と“羽”のイヤリングをそれぞれ左右の耳に着けることを演出の方に提案したんです。“羊”と“羽”を足すと、司会の櫻井翔さんの“翔”という字になるじゃないですか。幸い採用していただいたのですが、ちょっと難しいかなとも思っていたんです。ところが放送時にツイッター上ではわかった方もいらっしゃったみたいで驚きました。
歌が終わった後に櫻井さんから「“櫻井翔”のヒント、ありがとうございました」と言っていただいたのもうれしかったですね。

――放送直後にYouTubeの『水森かおりチャンネル』で種明かしをしておられましたね。

YouTubeは2020年に始めました。デビュー25周年の節目の年で、何か新しいことをしたいと思っていたので挑戦してみたんです。そうしたら、そんな矢先にコロナ禍になってしまって……。いろんなところにロケに行ったりすることも考えていたのですが、それができなくなってしまったので、当初は自宅で近況報告するような内容からスタートしました。
でも、15分も自分ひとりでお話するテレビ番組ってあまりないので、YouTubeならではの番組かもしれないですよね。自分の素の部分が出ていて、これはこれで気に入っています。

――最近だと落語に挑戦されたりしていて、幅広い内容になっていますよね。

YouTubeチャンネルのスタッフや私のマネージャーさんとアイデアを出しながら作っています。コンサートの楽屋風景を撮影したり、番組収録の裏側を見ていただいたり、思いつきで入れた企画もありますね。『紅白』の直後にお話するのも、恒例になってきています。2020年の『紅白』の後は帰りの車の中で撮影しましたし、2021年の時は中継だったのでホテルの部屋で撮影しました。今回は帰って自宅で、自分でカメラをセットして撮影したのですが、映像を見たスタッフからは「『紅白』出演直後でアドレナリンが出ているせいか、臨場感があってカットする必要がないくらいちゃんとお話できていますね!」と言ってもらいました。確かに一晩寝て、落ち着いてから振り返ると、話す内容が変わってくるかもしれないですね。

―――これからのYouTubeチャンネルで挑戦したい企画はありますか?

2023年はいろいろ違うジャンルの方と会ってみたいですね。前に航空会社のパイロットの方やCAの方が搭乗前に用意するものを紹介している動画を見たのですが、「へえー!」と思う内容だったので、そういうみんなが知らない裏話が聞けたら楽しいと思っています。最近はコロナの患者さんがまた少し増えていますが、それが落ち着いたら、ゲストに出ていただいた方には最後に強制的に私と一緒に歌ってもらうというのも面白いかもしれませんね(笑)。

―――最後に、2023年の抱負をお願いします。

まずは1月発売の新曲『日向岬』を大切に歌って行きたいと思っています。大きな作品に育つように歌っていくことがいちばんの大きな目標です。
個人的なところでは、50歳を迎える節目の年なんです。自分が50歳になるんだと思うとビックリですが、これから自分がどんな日々を送っていくのか、すごくワクワクしています。具体的に何か目標があるわけではないのですが、どんな一年になるのかすごく楽しみにしている自分がいますね。
私は、やっぱり歌が大好きで、仕事をしている時がいちばん楽しいんです。歌以外のお仕事をいただいて旅番組に出たりするのも刺激的なので、今年はどんなことにも臆することなく、柔軟に対応できる“水森かおり”をやっていきたいと思っています。

水森かおり『日向岬』

2023年1月24日発売
価格:¥1400(税込)

タイプA

品番:TKCA-91500

【収録曲】

1. 日向岬(作詩:かず翼、作曲:弦哲也、編曲:伊戸のりお)
2. 離愁…高千穂(作詩:かず翼、作曲:弦哲也、編曲:伊戸のりお)
3. 日向岬(オリジナル・カラオケ)
4. 離愁…高千穂(オリジナル・カラオケ)
5. 日向岬(半音下げカラオケ、ガイドメロ入り)
6. 離愁…高千穂(半音下げカラオケ、ガイドメロ入り)

タイプB

品番:TKCA-91501

【収録曲】

1. 日向岬(作詩:かず翼、作曲:弦哲也、編曲:伊戸のりお)
2. 日南海岸(作詩:麻こよみ、作曲:大谷明裕、編曲:伊戸のりお)
3. 日向岬(オリジナル・カラオケ)
4. 日南海岸(オリジナル・カラオケ)
5. 日向岬(半音下げカラオケ、ガイドメロ入り)
6. 日南海岸(半音下げカラオケ、ガイドメロ入り)

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